それでは、ベンチマークテストの結果を見ていきましょう。テストには、「CrystalDiskMark 6.0.2」と「HD Tune Pro 5.70」を利用しました。
どちらのSSDも、NANDフラッシュメモリの一部をSLCバッファーとして活用する独自コントローラーを搭載し、セルあたり3bitのデータを保存できる64層の3D NAND3(TLC)を採用しています。
モデル | Intel NUC(NUC8i7BEH) |
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CPU | Core i7-8559U(2.7〜4.5GHz)、4コア8スレッド |
GPU | Intel Iris Plus Graphics 655(CPU内蔵) |
メモリ | DDR4-2400 SO-DIMM 16GB(8GB×2) |
OS | 64bit版Windows 10 Home |
結果を見ると、両SSDともハイエンドに属するモデルだけあって、読み出しと書き込み速度ともに十分満足できるだけの数値をたたき出しています。参考までにSATA接続のSSDを備えた自作水冷PCの結果も載せましたが、その差は明らかです。
どちらのSSDも公称値通りの値を出していますが、特にSN750ではシーケンシャルライトの速度が5〜6%の高速化がなされている一方、ランダムアクセスでは明確な差が見られませんでした。ファームウェアの最適化などによる性能向上と思われる範囲を脱していないとも言えます。
HD Tune Pro 5.70のTransfer Benchmarkを使って、バッファー容量を見ていきます。テストサイズ150GBで、リードとライトともにSN750が若干ですが上回っている値です。逆にオレンジ色のシーケンシャルライトのグラフからも明らかなように、どちらも転送容量が12GB〜13GB辺りで転送速度が急落しているのが分かります。ライバル製品と比較すればバッファー容量は少ないのですが、大容量のファイルなどを頻繁に書き込む場面を除けばそれほど気にする必要はない部分かと思います。
同様に、ゲームモードの有無で試したところ、ベンチマークテスト中はSSDへのアクセスが続くため、今回のテストでは誤差範囲にとどまる値でした。
以上、Intel NUCを使って最新のSSD性能を見てきました。冒頭でも触れましたが、SSDには豊富な選択肢があるので、値段や用途に応じて容量やメモリのタイプを選べます(QLC NANDフラッシュメモリを採用したSSDは書き込み性能にクセがありますが)。
実売価格はSN750が3万2000円前後、WD BLACK 2018は2万8000円前後と差があるため、価格を最優先して後者を選ぶのも手ですが、より価格がこなれてくれば素直に最新モデルを購入するのがベターではないでしょうか。容量やヒートシンクの有無などでバリエーションも多く、保証期間も5年間と長いので、長期間にわたって付き合っていけるSSDと言えそうです。
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