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» 2019年02月23日 07時00分 公開

鈴木淳也の「Windowsフロントライン」:アプリを通じてモバイル市場を攻略するMicrosoft

Microsoftが、「MWC 2019」の開催直前にプレスイベントを実施する。そこで新製品だけでなく、今後に向けた発表も行われる見込みだ。

[鈴木淳也(Junya Suzuki),ITmedia]

 MicrosoftのWindows 10 Mobileの終了以降、同社が直接モバイルのプラットフォーム市場に現れることはなくなったが、Office 365の強烈なプッシュにみられるように、クラウドやその出入り口となるモバイルアプリの市場を通じて関与を深めている。

Microsoftが目指す2019年のモバイル戦略とは

 先日、モバイルアプリとWindows環境を連動させる「Project Rome」のSDK最新版を提供したり、デスクトップブラウザの市場では圧倒的シェアを持つChrome向けに、Windows 10のタイムライン機能を導入するExtensionsの提供を開始したりと、モバイルを含むデバイス中立のアプリ戦略の地固めを行いつつある。

 今回、ここにニューカマーとして登場したのが「Dynamics 365」だ。同社は2月21日にフランスのパリで開催された「Microsoft Business Forward」において、Dynamics 365における最新の事例を発表したが、この中でも特にAI+Mixed Realityの取り組みにおいてモバイルを活用している。

 CRMやSFA向けのアプリケーションとして「Dynamics 365 Customer Insights」「Dynamics 365 Virtual Agent for Customer Service」「Dynamics 365 Fraud Protection」を発表しているが、これに加えて「Dynamics 365 Product Visualize」のiOS版(プレビュー)と「Dynamics 365 Remote Assist for mobile devices」のAndroid版(プレビュー)が発表されている。

Microsoft 「Dynamics 365 Product Visualize」の利用イメージ

 このモバイルOS向けアプリは、元々2018年9月に「Dynamics 365 Layout」「Dynamics 365 Remote Assist」としてHoloLens(もしくは「Windows Mixed Reality」)向けとして発表されていたもので、従来までWindows MRデバイスとの連携で使うことが前提だったものが、AndroidまたはiOSデバイスで同種の機能が利用できるようになっている。

 モバイルデバイスのプラットフォームを持たないMicrosoftならではのアプローチといえるが、HoloLensやWindows MRデバイスを活用していないユーザーも多くいるとみられ、この機能の利用を拡大するための措置としてモバイルアプリの拡充を進めているというわけだ。

Microsoft 「Dynamics 365 Remote Assist for mobile devices」の利用イメージ

 Dynamics 365 LayoutとDynamics 365 Remote AssistのWindows MRおよびHoloLensでの実際の動作について、動画がアップロードされているので興味ある人は確認してみてほしい。より高度な利用が可能になる「HoloLens 2」の発表も間もなく行われるとみられており、今後の続報を楽しみにしてほしい。

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