Amazonの10.1型タブレット「Fire HD 10」の新モデルが10月に登場した。外観はほぼそのままでCPUが強化された他、USBポートは従来のmicroUSBに変えてUSB Type-Cを採用するなど、トレンドに合わせた進化を遂げている。
Fireシリーズといえば、ハンズフリーモードもしくはShowモードを用いることで、画面付きのスマートスピーカーのように使えるのが1つの売りだ。今回の「Fire HD 10」の新モデルでは、従来モデルと比べてどのような進化があったのだろうか。実際に使い比べてチェックした。
まずは、今回の新製品である第9世代モデルの特徴をざっとおさらいしておこう。外観は従来の第7世代モデルと全く同じで、見た目の違いといえば、USBポートがmicroUSBからUSB Type-Cへと改められているくらいだ。背面ロゴやボタンの色など細かい違いはあるが、一見すると新旧の区別はつかない。
もっとも、内部的にはCPUなどの強化により、速度が30%向上したとされており、こちらは少し使い比べればすぐに体感できるほど、レスポンスに違いがある。
また、本製品のOSである「Fire OS」が、従来はAndroid 5.1がベースだったが、今回のモデルではAndroid 9.0に改められている。そのためか、画面内のフォントのサイズや配置などが、前モデルから微妙に変化している。違う中身を同じように見せようとした結果、こうなったものと見られ、なかなか興味深い。
設定画面のように、従来なかった項目の説明が追加され、分かりやすくなった箇所もある。さらに派手だったインストール画面もシンプルになるなど、全体的にこなれて扱いやすくなった印象だ。
本製品は、バッテリー駆動時間が従来の10時間から12時間へと延びているが、Showモードはケーブルが未接続だと一定時間後に消灯するなど、バッテリーに依存しない設計ゆえ、あまり影響はない。ハンズフリーモードで応答できる時間は延びるだろうが、効果があったとしてもかなり限定的だろう。
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