2019年にグッと来た「デジタル仕事道具」ベスト5(3/5 ページ)

» 2019年12月27日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]

ヘッドフォン・イヤフォン部門:アップル「AirPods Pro

AirPods Pro Appleの「AirPods Pro」。スティック状の部品が飛び出したデザイン自体は従来のAirPodsと同じだ

 12月に入って筆者の手元に届き、今や日々の生活に欠かせなくなったのが、Appleから発売されたAirPodsの上位モデル「AirPods Pro」だ。

 筆者はこれまでイヤフォンは、カナル型の製品にこだわって利用してきた。オープン型のAirPodsも試しはしたが、耳の形状、いわゆる耳珠と対珠がAirPodsの形状がマッチしないようで、すぐに耳から落下してしまう有様で、外出先はもちろん自宅内で利用することすら難しかった。

 しかし、今回のAirPods Proはカナル型ゆえ耳へのフィット感は高く、脱落の心配はほぼ皆無だ。さらに強力なノイズキャンセリング機能も搭載しており、集中しての作業にはぴったりだ。ノイズキャンセリングの効果を切り替え、外音を取り入れることもできるため、電車内のアナウンスを聞きたい場合や、レジで会計をする場合に外さずに済むのもよい。

 またiOSデバイスとの組み合わせでは、本体を近づけてケースを開けるだけで認識される簡単接続ゆえ、複数のデバイスを使い分けている環境での汎用性は抜群だ。やはりこればかりは、サードパーティーの製品がかなうところではないと感じる。Androidデバイスでも、ノイズキャンセリングを含む主要機能がきちんと使えるのもメリットといえる。

 耳から飛び出しているスティック部をつまむことで再生や一時停止、曲のスキップなどをコントロールできる操作性も良好だ。一般的なカナル型イヤフォンでは、こうしたボタンは側面に配置されており、押すとイヤフォンを耳の奥へと押し込む格好になるのに対し、本製品ならば耳の外側で操作を行えるため、圧迫感もない。両サイドからつまんだ際、「カチッ」ときちんとした感触があるのもよい。

 Appleが参戦してこないことで、かろうじて競争状態にあったカナル型完全ワイヤレスイヤフォンの市場が、本製品一色になってしまうのは残念な気もするが、そうなるのもやむを得ないと思わせられる優秀な製品だ。個人的には、他社製品では当たり前のように実装されていながら本製品にない、本体での音量調整機能を、次期モデルでぜひ追加してほしいと思う。

AirPods Pro 充電器兼用ケースも込みで、従来のAirPods(下)と比較したところ。スティック部はかなり短くなり、デザインも丸っこくなっているのが分かる
AirPods Pro 充電器専用ケース。ヒンジ側に指を入れてつまむことで簡単に取り出せる
AirPods Pro 装着した状態。従来モデルに比べるとスティック部の突出は少なく、見た目の違和感も少ない

 次のページでは、スマートフォン部門を見ていく。

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