まさかの鑑賞法が定着した2019――アキバの1年を振り返る【後編】2019年アキバまとめ後編(3/4 ページ)

» 2019年12月31日 13時13分 公開
[古田雄介ITmedia]

PayPay祭りに増税後の5%還元――電気の街で進むキャッシュレス化

 社会の変化が街に与えた変化を見ると、最も大きかったのは支払い方法のトレンドだろう。

 2018年12月にはPayPay支払い対応店舗で「PayPay 100億円あげちゃうキャンペーン」が大フィーバーを巻き起こしたが、そのキャッシュバックボーナスが付与されるタイミングの2019年年初には、連動特価を実施する店舗がみられた。その後はじわじわとPayPay支払いに対応する店舗が増えていき、LINE PayやOrigami Pay、メルペイといった“○○ペイ”のロゴがレジ前を彩る傾向が普通になっていく。

PayPay支払い PayPay支払い関連のセールは2018年末から続いている(2018年12月31日、TSUKUMO eX.)
11月時点のTSUKUMO eX.のレジ(11月8日、TSUKUMO eX.)

 そうして増えた支払い方法の選択肢が、主流を競うほどに躍進したきかっけの1つは、10月の消費税増税と同時に始まった経産省の「キャッシュレス・消費者還元事業」によるキャンペーンだ。対象店舗でキャッシュレス決済すると、買い物した額の最大5%が戻ってくるというもの。

 消費税増税自体の影響は「5%から8%に上がった2014年と比べると、特に何も……という印象です」(テクノハウス東映)といったコメントが多かった。一方で、消費者還元事業もスタート時点で店舗ごとに対象決算にバラツキがあり、店側からもユーザー側からも困惑の声がよく聞かれ、順調なスタートとはいえなかった。

消費税増税 9月末には消費税増税前を強調するPOPも見られた(9月27日、テクノハウス東映)
消費税増税 消費税増税に関連した営業日時の影響もあった(9月27日、パソコンSHOPアーク)

 それでもキャッシュレス決算の利用率は明確に伸び、「9月と10月を比べると、現金:クレジットカード:○○ペイの割合は5:4:1から3:6:1にはっきりと上がりました」(パソコンSHOPアーク)という。実際、11月以降は現金支払いよりキャッシュレス決済のほうが優勢というコメントが多勢になっている。

5%還元 10月、ドスパラ秋葉原本店の入り口には「5%還元」の文字が躍った(10月4日、ドスパラ秋葉原本店)
5%還元 ショップ独自のセールも加えた還元セールが見られた(11月8日、パソコンSHOPアーク)

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