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2020年のMicrosoftとWindowsは何が変わる?Windowsフロントライン(2/3 ページ)

» 2020年01月06日 06時00分 公開

「Microsoft 365 for Consumer」再び

 さて、ここで出てくるのが「Microsoft 365 for Consumer」だ。この話題の初出は2018年12月で、その補足的内容が2019年2月に出ている。

 簡単にいえば、現在、ビジネスユーザー向けに提供されている「Windows 10+Office 365+EMS(セキュリティと管理機能を提供するサービス)」を組み合わせたサブスクリプションで、Microsoftの生産性スイート製品の集大成とも呼べるもの。現在は、主にEnterprise版とBusiness版で構成されているが、これのConsumer版、つまり一般ユーザー向けのサブスクリプションとなる。

 とはいえ、現状で一般ユーザーのほとんどはWindows 10をサブスクリプション形式で利用するようなメリットを感じないだろう。多くは、せいぜいOffice 365を契約する程度で、セキュリティや管理製品にいたっては「不要」とさえ考えているかもしれない。

 ゆえに、Microsoft 365 for Consumerは“Microsoft 365”の一般向け製品ではなく、「Office 365のリブランディングされた製品」という意見が聞かれる。ただ、最初にMicrosoft 365 for Consumerの話題が出た時点では「2019年前半にもリリースされる」という話があった一方で、結局関連情報が発表されることは何もなかった。筆者が関係各所に聞く範囲では「一般向けにMicrosoft 365を提供する計画自体はあるものの、その“内容”を巡っては意見が割れており、リリース時期が先送りされている」状況だという。

Microsoft 365 月額課金サービスの「Microsoft 365」

 こうした中、再び「Microsoft 365 for Consumer」の話題が持ち上がっている。前述のメアリー・ジョー・フォリー氏によれば、同製品は「Microsoft 365 Life(M365 Life)」の名称で、内部的な開発コード名は「Alta」、リリースのターゲットは2020年春としている。

 一般ユーザー向けのMicrosoft 365提供計画があることは、米Microsoftのエクスペリエンス&デバイス担当エグゼクティブバイスプレジデントのラジェシュ・ジャ−(Rajesh Jha)氏が「Credit Suisse Annual Technology Conference」の中で触れており、内容は不明なものの製品のリリース自体は既定路線にあるようだ。

 ジョー・フォリー氏によれば、前述したように一般ユーザー向けのMicrosoft 365は実質的に「Office 365」のリブランディングとなるようで、米国などで提供されているPersonalとHomeの2種類あるエディションの価格や、ライセンス体系がそのまま移管されることになりそうだ。この他、セキュリティ機能として「パスワード管理ツール」などの提供が予定されているという。

 これと並行する形で「Teams for Life」という製品の計画もあり、こちらはチャットツール「Microsoft Teams」の一般ユーザー向けと呼べるもの。Teams for LifeがMicrosoft 365 Lifeにバンドルされるかは不明だが、Teamsは元々オープンユースを想定した製品にはなっておらず、仮にリリースされるとすればどのような形態で提供されるのか気になるところだ。

Microsoft Teams チャットツールの「Microsoft Teams」

 ここから先は多分に推測が含まれるが、本稿の前半で説明したWindows Feature Experience Packという話題が気になってくる。ジョー・フォリー氏の説明を聞く限り、Microsoft 365 Lifeは実質的に単なるOffice 365 Home/Personalのリブランディングであり、機能的に新たにユーザーを引きつける要素は少ない。付加サービスやライセンスが用意されるWindows 10 Enterpriseとも異なり、Windows 10 HomeやProにはあえてサブスクリプションを契約してまで利用するメリットも薄い。

 そこで、基本機能にあたる部分をWindows 10 HomeやProとして提供し、その拡張機能をWindows Feature Experience Packとして定期的にMicrosoft 365 Lifeユーザーに提供したらどうか。

 「Extras」という機能拡張を、公約通りにほとんど提供できなかった「Windows Vista Ultimate」という黒歴史的な製品があるが、「OSを継続利用するためのライセンスではなく、機能拡張を利用するための仕組み」としてサブスクリプションを契約するなら、「アリ」だという考えもある。いずれにせよ、これら一連の疑問は2020年前半の間にはある程度明らかになっているだろう。

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