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最新の四半期決算にみるMicrosoftとWindowsとPCの関係Windowsフロントライン(2/2 ページ)

» 2020年11月09日 11時00分 公開
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企業の投資判断が今後のMicrosoftの行く末を占う

 MicrosoftではWindows事業全体での売上そのものは公開していないものの、「4800万ドルの減少で1ポイントのマイナス」という表記から少なくとも「48億ドル前後」の売上があることは分かる。WSJによれば、調査会社Visible Alphaの報告で直前のMicrosoftの2020年度(2019年7月〜2020年6月)におけるWindows OEM売上は138億ドルとしており、これは同社売上全体の10%程度の規模になるという。

 この数値をベースに計算すると、2021年度第1四半期のWindows事業の売上は「37億ドル前後」ということになり、前述のマイナス幅は実際には「1.3ポイント程度のマイナス」だったことが分かる。またWSJは、BernsteinのMark Moerdler氏のコメントを引用して、Windows事業そのものは「より高い営業マージンを与える」存在と表現しており、業績への貢献効果は少なくないとする。

 また、米金融街(ウォール街)では「More Personal Computing」の来四半期の成長率を6ポイントとしていたのに対し、Microsoftが「2ポイント」としたことも評価を下げる要因となっている。おそらくはコロナ禍での需要の伸びを想定したものと思われるが、Microsoftでは「企業の投資減退と前年度の好調ぶり」を理由に厳しい見通しを出している。

 企業がPC投資を渋っている理由の1つとして、Microsoftは「大規模な企業ユーザーはPCIよりもサーバへの投資に優先順位を置いている」と説明していると、ZDNetのメアリー・ジョー・フォリー氏は紹介している。

 同社によれば、いまだ5年以上の稼働年数を持つ“モダンではない”PCが企業の多くで動いており、こうした需要は見込まれるものの、少なくとも更新は今のタイミングではないと企業は考えているようだ。前回のリーマンショック前後の動きを見る限り、不況到来前に企業はまず設備投資を絞る傾向があり、少ない予算を戦略的成長につながる分野に集中投資することが多い。

 そのトレンドが今回も続くのであれば、2021年には企業ユーザーを中心にIT業界に大きな落ち込みがまず到来し、PCもまた更新時期がさらに延びる形でIT各社の戦略が反映されにくくなる事態が続くことになるのだろう。MicrosoftにおけるWindows事業の在り方と合わせ、企業の投資判断が今後のMicrosoftの行く末を占うようにも思える。

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