ついにiMacとiPad Proも「M1」搭載 次のAppleシリコンMacはどうなるのか:本田雅一のクロスオーバーデジタル(2/2 ページ)

» 2021年04月21日 08時30分 公開
[本田雅一,ITmedia]
前のページへ 1|2       

M1搭載「iPad Pro」から期待されるこの先の展開

 一方、iPad Proに関してもこの先に期待できる展開が見えてきた。Appleは新しいiPad ProにもM1を搭載。搭載するシステムの冷却性能でプロセッサの性能は変化するものだが、同じくファンレス設計の薄型ボディーでM1搭載のMacBook Airのことを考えれば、かなり期待はできるはずだ。

iPad Pro iPadで初めてM1を搭載した新しい「iPad Pro」

 M1を搭載することで、イメージ処理、AI処理などの能力が高まり、結果として超広角カメラを用いた被写体の自動追従機能や画質全体の改善などのアップデートはあるが、iPad Proのターゲットや設計コンセプトは変化していない。

 SoCの世代が一気に2世代分上がったため、できることや信号処理の品質は大きく上がり、USB Type-CポートもThunderbolt 3・USB 4に高速化し、内蔵ストレージの容量も最大2TBに増えたものの、冷静に見れば期待通りに正常進化した製品といえる。

iPad Pro ThunderboltおよびUSB 4に対応し、6K対応のPro Display XDRのような高解像度の外部ディスプレイと接続可能に

 何しろ24インチiMacにかなり近い性能が得られると予想されるため、動画編集(M1搭載iMacの場合、Final Cut Proで4Kのビデオストリームを最大5本、8Kなら1本を1フレームも落とさず編集できるとしている)や写真現像、あるいはAI処理を用いたクリエイティブツールなどで、これまでにないMacクラスのツールが提供されることにも期待したい。

 余談だが、今回のiPad Proに合わせて、Final Cut ProやLogic Proといったプロ向けアプリがiPadに対応するのではと予想していたが、見事に外れてしまった(あるいは秋のOSアップデートで対応するかもしれないが)。

 しかし、新しい12.9インチiPad Proには、今後のMacにおけるアップデートを示唆する要素がある。それは11インチiPad Proにはない、1万個超ものミニLEDを用いたバックライトが特徴の「Liquid Retina XDRディスプレイ」だ。

 高コントラストでHDRコンテンツを表示する2500以上の領域分割(ローカルディミング)によるバックライト制御を、M1のどのパートを用いてどのように行っているのかは興味深い。

iPad Pro 1万個を超えるミニLEDは2500以上の領域分割(ローカルディミング)によるバックライト制御を行い、100万:1のコントラスト比でHDRコンテンツを表示できる

 一番注目したのは、この技術を搭載した12インチiPad Proの価格が前モデルと比較して100米ドルしか上がっていないことだ(日本円では税込み12万9800円から)。しかもiPad Proに採用できるだけの生産量を確保できるということは、恐らく今後Macでも採用が可能だろう。

コスパ最高のM1 Macに対して、次は何がアドオンされるか

 一般的にパソコンに期待される性能や機能の多くは、既に発表済みのM1搭載Macで満たされるだろう。ゲーミングPCはその限りでないかもしれないが、ゲーミングPCならばMac以外を選ぶ方が費用対効果は高い。

 一方でデザインや表示品質、音質、画質など一つ一つの要素ごとに品位にこだわった作り込みを評価するならば、M1搭載Macは極めて費用対効果が高い。コストパフォーマンスでMacを選ぶ場合、この後の展開を待つ必要はない。

 例えば今回発表された11インチiPad ProとiPad Airを比べたとき、iPad Airの性能が低いと思うだろうか。恐らくは思わないはずだ。実際、iPad AirはiPad Proより低価格だが、性能面での不満もなければ、表示品位の面でも大きな不満はないだろう。

iPad Air 第4世代の「iPad Air」は、iPhone 12シリーズと同じ「A14 Bionic」を搭載。性能を不満に思うケースは少ないだろう

 「M1搭載Macとは、今回の新型iPad Proに対するiPad Airのようなものだ」と言ってしまうと、少々誤解を産むだろうか。別の側面から考えると、Macの次のステップではiPad Airに対する新型iPad Proのような展開が期待できる。

 より多くのプロセッサコアを搭載し、GPU性能も高く、ミニLEDによる最高クラスのHDRディスプレイを備えるMacBookやiMacが登場するという期待だ。拡張性あるいは選べるスペックの幅も広がるに違いない。

Mac Macのラインアップ。中央より右に並ぶタワー型のMac Pro、27インチiMac、16インチMacBook ProなどはまだIntel CPU搭載モデルだ

 現在の16インチMacBook Pro、13インチMacBook Proの上位モデル(14インチになる可能性もあるが)、27インチiMacなどは大幅なアップデートとなるに違いない。もちろん価格は安くないだろうが、だからなんだと言うのだ。コスパ最高の製品ならば、既にM1搭載Macのラインアップがある。

 一つだけ方向が見えないとしたら、それはまだ見ぬ新しいMacBook Proシリーズがどのようなデザインになるかだ。新しいiMacのデザインを踏襲した27インチiMacが登場するのは当然として、デザイン言語を刷新した新しいMacBook Proが用意されているというのは期待しすぎだろうか。

前のページへ 1|2       

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  2. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  6. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
  9. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  10. 14型モバイルノートPC「FMV Note U」に新モデル登場 約634gモデルに加えて「ゴジラ-0.0」コラボモデルも (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー