では実際に使ってみよう。本製品はUSB Type-C、もしくはHDMI、このどちらかを選んで接続する。USB Type-Cの場合は、DisplayPort Alternate Modeを使い、ケーブル1本のみで映像信号の伝送と給電とが行える。HDMIの場合は、付属のUSBケーブルを用いての給電が別途必要になる。
ちなみにUSB Type-Cは2ポート搭載されているが、これらは特に機能の違いはなく、どちらも映像信号の伝送/給電に対応しているようだ。ポートの機能を気にせず使えるのは、抜き差しを頻繁に行う場合は特にありがたい。
ざっと試した限りでは、色がかなりくっきりとしているのが特徴で、どちらかというと原色寄りに感じられる。これは本製品が採用する量子ドット技術によるものだろう。全体的に白っぽく見えがちな安価な液晶パネルとは一線を画している印象だ。もちろん必要に応じて後述のメニューで色を調整できる。
一方、メーカーサイトに記載のない応答速度については、実際に試した限り、あまり高速ではない印象だ。通常利用では特に問題はないが、ゲーム用途では若干厳しいかもしれない。同社の他のモバイルディスプレイ「KIPD4K156」では応答速度が明記されているだけに、本製品も仕様の公開を望みたい。
メニューの操作や音量調整などに用いるボタンは、本体右側面にまとめて配置されている。一般的にこうしたモバイルディスプレイは、部品点数を減らすためか、ボタン数を極限まで絞り込み、結果的に操作性が犠牲になっている製品もあるが、本製品はボタン数が多く、かつサイズにも余裕があって押しやすい。
音量と明るさについては、メニューの深い階層までたどることなく、UPキーとDOWNキーの一度押しでメニューを呼び出せるので、直感的に操作できる。こうしたメニューの使い勝手の良さは、このクラスの製品としてはかなり上の部類に入る。
強いて挙げれば、これらメニューのボタンが右側面に配置されているのに対し、メニューそのものは画面に左寄せで表示されているため、メニューを見ながらのボタン操作が多少やりづらい。もちろん見ながらでないと操作できないわけではないのだが、メニュー画面を右寄せで配置すれば、より操作しやすかったのではないかと思う。
最後に、USBハブ機能をチェックする。
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