新型コロナウイルスの影響でテレワークの導入が進んだが、その長期化、常態化に伴って、新たな課題が浮上してきている。
中でも多いのが、画面に起因する問題だ。テレワーク用としては持ち運びを考えてノートPCの支給が多いが、従来のオフィスで利用していたデスクトップPCに比べて画面が小さい。
そのため、「画面が小さく見にくい」「表示を大きくすれば作業領域が狭くなり、ウインドウ切り替えなどの手間が増える」といった作業効率の悪化に加えて、「目が疲れやすくなった」「姿勢が悪くなり、肩こりや腰痛になってしまった」といった健康被害を訴える声も増えているようだ。
この課題を解決するには、大画面の外付けディスプレイの導入が効果的だ。作業領域が増えて作業効率が上がることに加え、画面表示が大きくなるため見やすく、離れたところからも見やすくなって姿勢が悪くなることもなく、疲労もたまりにくくなるというわけだ。ここでは2種類の大画面液晶ディスプレイと最新ノートPCを取り上げ、その特徴や業務への適性を見ていこう。
マウスコンピューターの液晶ディスプレイブランド「iiyama」シリーズに属する「ProLite XUB3493WQSU」はアスペクト比が21:9で、画面解像度が3440×1440ピクセルに対応する超ワイドかつ大画面の34型液晶ディスプレイだ。
ウルトラワイドな大画面は圧巻の迫力で、情報量はフルHD(1920×1080ピクセル)の約2.4倍もある。画素ピッチは0.233mmで、21.5型のフルHD(0.248mm)よりも少し小さい程度だ。つまり、21.5型フルHDのパネルを横に2枚並べて使うのとほぼ同じ表示の大きさと作業領域を、1枚の画面でシームレスかつ省スペースに利用できる。
21.5型の液晶ディスプレイを横に2枚並べると、スリムベゼルでも1100mm程度になるのに対し、本製品の横幅は約817mmで済む。これだけでもかなりのスペースを節約できることになるが、さらに電源ケーブル、ディスプレイケーブルもそれぞれ1本で完結するし、PC側の端子も1つで済む。
このウルトラワイドな画面はどんな作業と相性が良いだろうか。特に相性が良いのが、Premiere Proなどのビデオ編集ツールだ。シームレスに横長の画面が使えるので、タイムラインを長く表示できるのが実に快適である。画面が狭いと何か作業をするたびにその作業に合わせてタイムラインの縮尺を頻繁に変えなければならないが、その手間は激減する。
また、表計算やデータベースソフトとの相性も良い。在庫管理、販売管理など横のデータ量が多いワークシートの一覧性が良くなり、スクロールの手間も大幅に減るため、作業効率は間違いなく上がる。そういった膨大なデータを整理してレポートを作成したり、分析したりする用途にも向く。
次に、4K表示に対応した「ProLite 2875UHSU-1B」を見ていこう。
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