今週の秋葉原も7月下旬から変わらず、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の影響はほとんど感じられない。ただし、金曜日(6日)の日中における秋葉原の人通りは、先週と比べて明らかに少なくなっていた。
PCパーツショップの店内でも、同様の変化が起きていた。あるショップは「東京都の感染者数が4000人を超えたとき(7月31日に4058人を記録)に、ぴりっと空気が変わった気がします。そこからはちょっと2020年の3月頃を思い出す感じになっていますね」という。
1年前の3月は東京都による自粛要請が出され、営業時間の短縮や店内での感染症対策が急ピッチで行われた時期だ。その緊張感は、翌4月の緊急事態宣言発出によってさらに高まった。
しかし、今回は行政のアクションよりも、感染者数という具体的な数字が空気を変えたと多くのショップが語る。別のショップでは「7月下旬には、既に夏休みモードから自粛モードに変わっていくのを感じていました。その傾向が過去最多を更新したことでグンと大きくなった感じです。緊急事態宣言や五輪開催による自粛要請からではなかったですね」というコメントもあった。
一方で、普段の夏休みらしく、家族連れを多く見かけたのも事実だ。「帰省自粛などもあって、夏休みにPCを自作するお子さんが増えているところはありますね。プログラミング教育でPCに親しんだ10代が増えたのも、業界的には追い風になっています」(同店)
東京五輪を含め、おそらくは二度と重なることのないさまざまな要因が街の空気を作っているようだ。
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