8月12日、AMDのミドルレンジGPU「Radeon RX 6600 XT」を搭載したグラフィックスカードが各社から登場した。価格は5万5000円弱〜6万8000円弱(税込み、以下同)だ。
Radeon RX 6600 XTの発売POP。TSUKUMO eX.で撮影
SAPPHIRE Technology のRX 6600 XT搭載グラフィックスカード
2021年3月に登場したRadeon RX 6700の下位にあたるGPUで、リファレンスカードは8GBのGDDR6メモリを搭載し、消費電力は160Wとなる。RDNA 2アーキテクチャを採用し、フルHD(1920×1080ピクセル)画質で高フレームレートのゲーミング環境に適している。
ミドルレンジということもあり、多くのショップでの反響は「そこそこ好評」という具合だ。ただし、週末までの売り切れを警戒するショップや、店頭に比べてオンラインでの売れ行きが大きいことに戸惑うショップもあった。
複数のモデルの値札を並べるパソコン工房 秋葉原BUYMORE店
パソコンSHOPアークのRX 6600 XT価格表。売り切れが先行している
あるショップは「消費電力に対するマイニング効率がすごく優秀らしくて、その用途で大量買いを狙っている層が一定数いるようです」と語る。
マイニングブーム(や、それに伴う転売熱)は、マイニング効率を意図的に抑えたLHR版のGeForce RTX 3000シリーズが普及し、マイニング拠点国での規制が厳しくなったことなどから、かなり落ち着いた様子だ。グラフィックスカードの購入制限を外したショップも多い。
一方で、マイニングブームを終わったこととみなすショップもまた少ない。別のショップは「マイニングの問い合わせ自体は今も普通にいただきますからね。海外に拠点を置いた組織は目立たなくなりましたが、規制の緩い地域に移って機を見ているみたいですし、動向にはそれなりに気を配っています」と話していた。今後の動きに注意を払いたい。
ソーシャルディスタンスと並んで置かれる購入制限のお願い(ドスパラ秋葉原本店で撮影)
続いて、グラフィックスカードの新作を見ていく。
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現行最新世代のRyzen 5000シリーズと同じ、Zen 3アーキテクチャを採用したAPU「Ryzen 5000G」シリーズが登場。キーボードのベースキットや60cm長のPCIe 4.0ライザーカードなど、自作の幅を広げるアイテムも目立っている。
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炎天下のアキバは、普段の夏休み期間よりも人通りが少ないように感じた。PCパーツショップでも「確かに客足が鈍っています」とのコメントをいくつも聞いた。変化が起きている。
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定格700Wの電源モジュールを左右に配置できるATXサイズのリタンダント電源ユニット「Twins PRO 700W」が、FSPから売り出されて注目を集めている。その他、MSIからNVMe PCIe 4.0 SSD、ASUS JAPANからテンキー着脱式のキーボードが登場して注目を集めた。
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1カ月近く続くLHRタイプのRTX 3000シリーズ新製品ラッシュだが、LHR版を機に仕入れ値ベースで価格がはっきり下がっているという。グラフィックスカードの現状を探った。
- 開会式当日に五輪色のないアキバ
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開会式を数時間後に控えた7月23日の日中。秋葉原電気街を回遊して見かけた“五輪色”は中央通りを通過するタクシーの外装だけだった。
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