実売2万8000円前後とリーズナブルな15.8型モバイルディスプレイ「GH-LCU16B-BK」を試すモバイルディスプレイの道(2/3 ページ)

» 2022年01月07日 12時00分 公開
[山口真弘ITmedia]
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視野角はやや狭め OSDメニューの操作性に優れる

 ではPCに接続してみよう。本製品はUSB Type-CとHDMIに両対応しており、前者だと映像信号の伝送と給電をケーブル1本でまとめて行える。後者の場合は電源供給が別途必要になり、これは本体右側面にあるUSB Type-Cポートを用いて行う。

 ちなみに右側面にあるUSB Type-Cポートは給電専用なので、デバイスとつないで映像信号をやり取りする用途には使えない。映像信号伝送用のUSB Type-Cケーブルを右側面につないでも、映像は表示されないので注意したい。

GH-LCU16B-BK デバイスとの接続に使うポートは左側面にまとめられている。これはUSB Type-Cケーブルで接続した状態だ

 実際に使ってみて気になるのは視野角の狭さだ。正面から見てノートPCとほぼ同じ明るさでも、斜め方向から見ると本製品だけ暗く見えてしまう。同種のモバイルディスプレイの中でもやや極端な印象だ。

 そのため、設置時にはなるべく画面に正対するように向きを調整する必要がある。また1つの画面を左右からのぞき込んで共有するような使い方には、あまり向いていない。正面から見ているぶんには全く問題ないが、使い方によっては大きな影響があるはずなので、注意した方がよいだろう。

GH-LCU16B-BK 14型のThinkPad X1 Carbon(2019)と並べたところ。画面の明るさはほぼ均等だが……
GH-LCU16B-BK 斜め方向から見ると、ノートPCに比べてかなり暗く見えてしまうのは気になるところだ
GH-LCU16B-BK ノートPCの側面にぴったり付けて並べるとケーブルのコネクターが干渉しがちだ
GH-LCU16B-BK ノートPCの背面に並べて対面でのプレゼンなどに利用できる
GH-LCU16B-BK ベゼル幅は左右が8mm、上が4mmだった。十分にスリムといっていい

 OSDメニューは、項目自体はブルーライトカットなど一般的なものばかりだが、右側面のジョグダイヤルは操作しやすく、使っていてストレスがたまらない。ジョグダイヤルを押し込むとメインメニューの表示、押し込まずに上に倒すと明るさ調整メニューの表示、下に倒すと音量調整メニューの表示といった具合に、役割分担も明確だ。

 この明るさ調整と音量調整のメニューはふだんから操作する機会が多いため、ショートカットが割り当てられているのは利便性が高い。任意の機能をショートカットに割り当てる機能こそ備えていないものの、この2つが初期設定で割り当てられているのならば、わざわざ別の機能に変更する必要もないだろう。

GH-LCU16B-BK 右側面にあるジョグダイヤルの操作性は良好だ。その下にある電源ボタンは、OSDメニュー表示時には取り消しボタンを兼ねる
GH-LCU16B-BK OSDメニューは以前紹介したリンクスインターナショナル「Quintokuta 4S133」やアイティプロテックの「LCD15HCC-IPS」とデザインが酷似している
GH-LCU16B-BK ジョグダイヤルを上に倒す操作には、明るさ調整のショートカットが割り当てられている。ちなみにUSB Type-C接続時には明るさが「30」に自動調整される
GH-LCU16B-BK ジョグダイヤルを下に倒す操作には、音量調整のショートカットが割り当てられている

 若干気になる点があるとすれば、本製品はカバーの吸着力があまり強くなく、スタンドで立てた状態で横から押すと本体だけがずれてしまう場合があることだ。そのため、このジョグダイヤルを横から押し込む動きとの相性はあまりよくない。細かなことだが、使い続けていると気になってくるポイントだ。

 このスタンドも、角度は実質1段階しかなく、角度を変えるにはタブレットスタンドなどを用いることになる。背面がフラットであることを生かしてVESAマウントのネジ穴があればよかったのだが、そうしたプラスαの機能は用意されていないのが、少々もったいなく感じる。

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