UL Procyon Benchmark Suitesのクリエイティブテストの結果も上々だ。いずれのテストでもCore i7-9750H、GeForce GTX 1650を搭載した比較対象を大幅に上回っている。特にビデオ編集(Video Editing)では2倍以上の大差を付けており、クリエイティブ適性の高さがはっきり分かる結果となっている。
なお、消費電力についてもElectronic Educational Devices製「Watts up? PRO」で計測した。UL Procyon Benchmark Suitesの実行中は、最初のみ300Wを超えたが、その後は、H.264エンコードの最中は240W前後、H.265エンコード中は少し高めの250Wで安定していた。
ちなみに、アイドル時の電力は55W前後だ。特に低いわけではないが、画面キャプチャして保存するなどちょっとした操作をしても60W程度と、アイドル時とあまり変わらない電力を維持しており、この辺りはEコアの効果が出ているところだろう。
なお、評価機の電源容量は700Wで、BTOでは最大1200Wまで選択肢が用意されている。
DAIV Z7の内容を見ていくと、しっかりとクリエイターの声を取り入れて企画開発されていることを実感できる。当然ながら、制作の道具としての“戦闘力の高さ”は十分に備えている。クリエイティブ適性の高いCPUとGPUを採用していることに加えて、BTOでメモリとストレージの構成をカスタマイズして欲しいぶんだけ搭載できる。
Thunderbolt 4、Wi-Fi 6対応の無線LANを標準装備することに加え、オプションでは高速メモリーカードリーダーやHDDリムーバブルケースといった、データの移動やデータの管理に便利なデバイスも追加できる。このような装備はクリエイティブの現場では一定の需要がある一方、一般的なPCには搭載されることが少ないだけに貴重だ。高負荷運用にも耐える余裕のある冷却性能、高耐久設計、設置や移動がしやすいハンドルやキャスターなど運用を想定した細かい配慮も見逃せない。
ターゲットとして想定しているクリエイター像がしっかりイメージできる内容は「見た目がクリエイターっぽい」だけのPCとは一線を画す。評価機の直販価格は25万6080円(税、送料込み)だ。前述したようにクリエイターPCとしての完成度は非常に高く、その内容、付加価値を考えれば決して割高ではない。映像編集、写真のRAW現像など、クリエイティブに本格的に取り組みたいと考えている人には検討してみることをお勧めしたい。
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