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ASUSの高コスパ31.5型液晶ディスプレイ「VP32AQ」と「VP32UQ」は何が違う? 選ぶ際のポイントをチェック!(3/3 ページ)

» 2022年05月17日 13時00分 公開
[井上晃ITmedia]
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実際に使い比べてみるとどう?

 ここからは、VP32UQを中心に両モデルを使い比べてみた際の印象を語っていきたい。

 筆者は普段の仕事をMac(macOS)を使ってこなすことが多い。その前提に多少の先入観が加わったことが影響しているかもしれないが、表計算ソフトの使用や原稿の執筆など、細かい文字を常に見なくてはならないような作業では、解像度の高いVP32UQの方が目の疲れが少なかった。WQHDよりも4Kの方がフォントをスケーリングしやすかったのだろうか……?

 差はそれほど致命的ではないものの「文字は必ずスケーリング(拡大)する」という人は、解像度の高いVP32UQの方がお勧めできそうである。一方で、先述の通り「PCの画面を等倍表示で使いたい(≒スケーリングしたくない)」という人は、解像度が若干低いWQHDの方が快適になる。

 VP32UQを使ってみて良かったのは、やはり表示領域の広さである。縦幅でいえば、A4サイズのコピー用紙を縦向きにおいても、さらに約10cmの余裕がある。横幅でいえば、A4用紙を3枚並べてもまだ少し余裕がある。

スクショ VP32UQの利用中に撮影したスクリーンショット。調べ物や表計算ソフトを扱う際の効率はかなり良くなった。21〜24型のフルHDディスプレイをピボットさせて縦長の配置で2台使うような心地よさがある

 また先述の通り、VP32UQはsRGBの色域を100%カバーしている。仕事柄、筆者は写真をレタッチする作業もよくあるのだが、それも大変効率良く進められた。例えば「Adobe Photoshop」で縦長の写真を開いた際に、画像を拡大することなく細部まで確認しやすかったことは強調しておきたい。

 同様に「Adobe Premiere Pro」や「Adobe After Effects」など、タイムラインパネルにレイヤーが多くなったり、ワークスペースが込み入りやすいソフトウェアでも、余裕をもって扱えた。さらに「GarageBand」などのDTMソフトで、数の多いMIDIリージョンを一覧で確認したい場合などにも、「31.5型で4K」なVP32UQがもたらす広大な作業領域は快適だった。

 ただ、VP32UQは画面が広大ゆえにマウスポインターの移動距離が長くなりがちである。また、macOSが自動的にスケーリングしてくれるとはいえ、デフォルト設定のままでは文字の表示が若干細かくなる。この辺りは、ホットキーを活用したり、ポインターの移動速度や、表示解像度のカスタマイズをするなど工夫する必要がある。

 また、VP32UQとVP32AQにはスピーカーこそ付いているものの、音が若干こもりがちである。また、音量調整がOSDメニューの少し奥まった階層にあるため、サッとボリューム調整するのが難しい。「ショートカット」メニューにボリュームを登録すれば手数を大幅に減らせる。ただし、ショートカットの登録数は2つまで(標準では「入力選択」と「明るさ」)なので、どの機能を割り当てるかは環境次第といったところだろう。

調整画面 スピーカーの音量調整は、OSDメニューの「システム」内にある「ボリューム」から行う。階層的に若干深い所にあるので注意したい(日本語版ユーザーガイドより)

デュアルディスプレイ用ディスプレイとしてお勧め

 VP32UQとVP32AQは、既にノートPCやディスプレイを持っていて、現在の作業領域の狭さに不満を抱いている人に最適な製品だといえる。例えば、表計算ソフトに記入した膨大なデータをなるべくスクロールせずに確認したい人や、写真や動画編集などクリエイティブなソフトを余裕を持って扱いたい人にお勧めしたい。

 どちらのモデルもスペックの割に手頃なので、気になる人はぜひチェックしてみてほしい。

スペック表 VP32UQとVP32AQの主な仕様(筆者作成)
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