ワコムの新開発ペンはWindowsタブの救世主? 絵師目線で「FMV LOOX」をレビュー:ある日のペン・ボード・ガジェット(4/6 ページ)

» 2022年09月06日 12時00分 公開
[refeia,ITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

軽くて持ちやすく視界の良いペン

 さて……ここまでにだいぶかかりましたが、ペンを見ていきましょう。別売の「FMV LOOXペン」(税込み直売価格1万3200円)は、ワコムの静電気センサー式ペン技術の最新版である「Wacom Linear Pen」が採用されています。上下2つのスイッチが一体になったサイドボタンと、USB Type-Cの充電端子があります。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 FMV LOOXペン

 太さや形状はApple Pencil 2に似ていて、ペン先は確かにシャープですが、ワコムのプロペン2などの電磁気センサー方式の芯ほど細くはありません。軸の角度が鋭いので視界は良いです。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 左からApple Pencil 2、FMV LOOXペン、ワコム プロペン2です

 重さは約13.6gで、Apple Pencil 2 (約17.9g)のようなズッシリ感はありません。筆圧や握圧が特別強い人でもなければ長時間使っても問題ないペンだと思います。

素性が良く明確な強みもあるペン性能

 肝心のペン性能を見ていきましょう。まずは良かった点からです。

 オン荷重は約5gで、ワコムのPro製品のデフォルト設定より少し軽いぐらいでした。また、Apple Pencilのような、画面からわずかに浮いても線が出てしまう「空中筆圧」問題もみられず、画面から離れたらすみやかにオフになりました。

 特に良かったのは検知可能な最大荷重で、正確には測れませんが450〜500gぐらい、筆圧の強弱を余裕を持って受け止めてくれます。海外メーカーの液タブでよく見かける値はこの半分ぐらいで、ちょっと力を入れるとすぐ上限に当たってしまい、気付きづらいとしても余裕があるとは言えない場合が多いです。

 遅延も、120fps撮影で数えて約6フレームでした。問題ない結果です。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 Microsoft Paintで、ある点をペン先が通り過ぎてから線が通り過ぎるまでの時間を測るいつもの方法です

 次に、静電気センサー式で問題になりやすいジッターです。本機もジッターはわずかにありますが、アプリで手振れ補正の設定をすれば気にしないでいられるレベルです。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 パターン状のぶれが見えたらジッター、隣の線とそろわずぶれていれば手ブレです。斜めに持った状態で少しだけジッターが見えています

 もちろん、電磁気センサー式の高性能なモデルと比べれば負けますが、静電気センサー方式の古いモデルはもっとグニャグニャが当たり前だったので、ずいぶん安心できる時代になったと思います。また、今回はフィルムを貼った場合のジッターも見ておきました。ガラスフィルムでは少し悪くなっているように見えますが、今回試した限りでは著しく悪化している様子はみられません。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 ガラスフィルムでは少しジッターが目立っています

線がズレる問題が発生中……

 そして、問題があったのが座標ズレです。今回使った評価機には、ペン先と線の位置がずれる問題が発生しています。精度が低いわけではなく、ペンの傾きに応じて一定量ずれています。右手で持った時には奥側にずれるので違和感が強く、多くのストロークが失敗になります。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 ペンを右手に持つと奥まった位置になり、左手に持つとちょうどぴったりになります

 メーカーに問い合わせたところ、問題は認識していて対応中とのことでした。ですが、記事執筆時点で問題があることは公開されておらず、いつ/どのように解決されるかについても不明です。また、本機にはユーザーが座標を調整できる機能はありません。

 いずれ解決するとは思いますが、この問題が発生している限りは快適に絵を描くことはできません。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年10月24日 更新
  1. “置き場所に困る”大容量ポタ電の壁を打破! 冷蔵庫を3日動かすEcoFlow「DELTA Gen4」シリーズが日本上陸 (2026年10月23日)
  2. 若者向けのカラフルな新「Dell 14S」が日本上陸 11月1日まで4.5万円引きの14万9800円から (2026年10月22日)
  3. 折りたたみ型から薄型まで! スマホやタブレットで“本気”の文字入力に使える持ち運び用キーボードを選ぶコツ (2026年10月23日)
  4. FCCLが「FMV Keyboard X」の一般販売を開始 ハイスペックマウス「FMV Mouse X」も同時発売 (2026年10月22日)
  5. 「Galaxy Watch9」を1週間使って分かったこと Pixel Watchと比べた使い勝手は? (2026年10月23日)
  6. 「iPhone Duo」を1週間使って分かった、全部盛りではない“上質さ” 心地いい開閉ヒンジの内部を見るために“非破壊検査”してみた (2026年10月21日)
  7. スマホは「バッグの中」から「外」へ AULUMUのスリングバッグ2種で移動時のプチストレスを解消した (2026年10月22日)
  8. 約22万円の新型「Mac mini」で初めてのローカルAI体験 ストレージの価格高騰対策にピッタリかも (2026年10月20日)
  9. 天空が12月25日に発売する「GPD WIN Max 3」国内正規版 実機に触れてきた (2026年10月23日)
  10. PFUから33万円キーボード「HHKB Professional Elite」登場! 英語配列のみで有線特化の“原点回帰” 全世界300台限定 (2026年10月22日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー