ワコムの新開発ペンはWindowsタブの救世主? 絵師目線で「FMV LOOX」をレビューある日のペン・ボード・ガジェット(3/6 ページ)

» 2022年09月06日 12時00分 公開
[refeiaITmedia]
※本記事はアフィリエイトプログラムによる収益を得ています

ファンレスとは思えない使用感

 従来はWindowsのファンレスタブレットというと、「もっさり」とした動作の予感しかありませんでしたが、今回は違いそうです。本機は9Wをベース電力とするCPUが搭載されています。

 以前はTDP 5〜7WぐらいがタブレットのCPUだったと記憶していますが、ヒートパイプ、ベイパーパーチャンバー、グラファイトシート、アルミボディーと、放熱機構の総動員で9Wの熱を散らしきる作りになっています。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 FMV LOOXの放熱機構

 実際にWebブラウザや一般的なアプリを使用してみると、ファンレスとは思えないサクサク感で、自分が持っている第10世代Core i7の薄型ノートPC(もちろん冷却ファン付き)よりも少し使用感が良いぐらいでした。

 一方で、気になったのは表面温度です。CPU負荷の高い操作を続けていたり、バックグラウンドでアップデートなどが走っていたりすると、かなり本体が熱くなってきます。ファンレスでよく熱を逃がすには本体表面が熱いのが一番効率的なので、「そりゃそうだ」ですね。とはいえ、キーボードまで熱は伝わらず、ファンの音もしないので、本体をあまり触らない一般用途では普通のノートPCよりも快適でした。

美しい有機ELディスプレイだがクリエイティブ用途にはあと一歩

 次はディスプレイを見て行きましょう。本機はフルHD表示の有機ELディスプレイを搭載しています。黒がよく締まっていて色鮮やかで、美しい画面です。手元で計測したところ、Adobe RGBに対してカバー率96%、面積比は109%ぐらいでした。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 Datacolor SpyderX Eliteでの計測結果。CIE1931色域図です

 ただし、ディスプレイのカラープロファイルは登録されておらず、sRGBをエミュレートするようなモードも見つけられませんでした。他の人の作品を正確な色で閲覧したり、自分の作品が他の環境で意図しない色になってしまわないようにしたりするには、カラーキャリブレーションの費用と手間が必要になります。

 Windowsの製品には、このような無頓着さはよくあるので目立ちはしませんが、ディスプレイプロファイルを付けてくれているメーカーもあります。クリエイティブ用途に訴求するなら、「派手なパネルをつけて満足」からは一歩進んでほしいです。

 また、黒と白の境界には普通の液晶ディスプレイよりもやや強い偽色が見られます。シャープなブラシでペン入れをしたり、白黒の境界がはっきりしたりした制作をする人は、気にならないかどうかを実機で確認すると良いでしょう。

富士通クライアントコンピューティング「FMV LOOX」 例によって写真ではうまく再現できませんでしたが、黒線の上端が赤いのは見えると思います

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

アクセストップ10

2026年03月12日 更新
  1. 10万円切りMacが17年ぶりに復活! 実機を試して分かったAppleが仕掛ける「MacBook Neo」の実力 (2026年03月10日)
  2. きょう発売の「MacBook Neo」、もうAmazonで割安に (2026年03月11日)
  3. 「MacBook Neo」を試して分かった10万円切りの衝撃! ただの“安いMac”ではなく絶妙な引き算で生まれた1台 (2026年03月10日)
  4. セールで買った日本HPの約990gノートPC「Pavilion Aero 13-bg」が想像以上に良かったので紹介したい (2026年03月11日)
  5. 新型「MacBook Air」はM5搭載で何が変わった? 同じM5の「14インチMacBook Pro」と比べて分かったこと (2026年03月10日)
  6. 12機能を凝縮したモニタースタンド型の「Anker 675 USB-C ドッキングステーション」が27%オフの2万3990円に (2026年03月11日)
  7. リュック1つで展示会セミナーの音響セット構築レポ 現場で得た“2.4GHz帯混信地獄”を生き抜く教訓 (2026年03月11日)
  8. エンスージアスト向けCPU「Core Ultra 200S Plus」登場 Eコア増量+メモリアクセス高速化+バイナリ最適化でパフォーマンス向上 (2026年03月11日)
  9. 3万円超でも納得の完成度 VIA対応の薄型メカニカルキーボード「AirOne Pro」を試す キータッチと携帯性を妥協したくない人向け (2026年03月12日)
  10. 最新Core Ultra X7 358Hの破壊力! 16型OLED搭載で内蔵GPUがディスクリート超え!? Copilot+ PC「Acer Swift 16 AI」レビュー (2026年03月10日)
最新トピックスPR

過去記事カレンダー

2026年