まずは本体からいきます。今までのWindowsタブレットというよりは、薄さや形状なども含めてどちらかというと、iPadやAndroidタブレットのUSB Type-Cポートを2個にしただけのような外観です。ボディーの仕上げは非常によく、高級感と精緻感があります。
そして、背面カバーを兼ねるスタンドが付属していて、キーボードは別売です。富士通の上位機らしく、全てがとても軽量に作られています。本体は約599gで、13.3型でありながらiPad Pro 12.9インチモデルの約682gよりもずいぶんと軽く、背面カバーとキーボードを装着した状態でも約1030gなので、13型のノートPCとしても軽量です。普通は、タブレットにノートPCとして使える装備を付けるとだいぶ重くなってしまいますが、ほぼ1kgジャストでまとめてきたのは立派だと思います。
別売のキーボードは安くはない(税込み直販価格2万1780円)ですが、打ち心地はとても良くて、軽めのタイプ感でスルスルと打つ人には特に合うと思います。一方でタッチパッドは、広さとカーソルの追従性があと一歩良いと、好印象のキーボードとバランスが取れると思います。
付属のスタンドは無段階で倒すことができ、かなり深くまで倒れます。ヒンジはそれほど固くはないので、手をどっしり置いて描きたい人は一番下まで倒してしまうと安定するでしょう。その状態で角度がほしければ、スタンドの下に本を置くなどの工夫をすればOKです。
キーボードは無線ではなく専用端子経由の接続なので、取り外すと使用できません。ペンを持った手の腕がキーを押してしまわないようにしたい人や、おなかの近くに本体を置いて書きたい人は他のキーボードを用意する必要があります。また、USB端子は左側にしかないので、電源を供給したり、有線の左手デバイスやキーボードなどを配置したりすると、ケーブルが邪魔になりやすいです。
イラスト用途を主眼に設計されたデバイスではないですが、工夫とわずかな出費でカバーできる範囲だと思います。無線のキーボードとマウスを用意して、家でじっくり製作するなら市販のタブレットスタンド、出先なら付属のスタンドを使うぐらいが合いそうですね。
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