既報の通り、2022年はLenovo(旧IBM)のノートPC「ThinkPad(シンクパッド)」が生まれて30周年という記念すべき年である。一部のモデルを除き、ThinkPadは日本国内で研究/開発が行われている“大和魂”にあふれる製品だ。
そんなThinkPadだが、最新モデルの1つ「ThinkPad X1 Carbon Gen 10」の米国における製品情報ページに“謎の画像”が紛れ込んでいることが分かった。
米国の製品情報ページでは、トップにある製品画像の左右に付いている矢印をクリック(タップ)すると、別のアングルの画像を確認できるようになっている。9月30日13時頃にこの部分を確認した所、3枚目に見たことのない(今まで掲載されていなかったはずの)“謎の画像”が現れる。
3枚目の画像は、ThinkPad X1 Carbon Gen 10のキーボードとパームレストの周辺の写真……なのだが、筆者の知っているThinkPad X1 Carbon Gen 10のそれとは違っている。具体的には、パームレストをよく見ると以下の3点が通常モデルと異なっている。
気になるのは、Dolby Atmosロゴの代わりに書かれているものである。画像を拡大してみると「30th Anniversary Edition」と読めそうな気もするが、それほど解像度が高くないため、判読は難しい。
“Pad”がRGBとなっているという点は、2017年に発売されたThinkPadの25周年記念モデル「ThinkPad Anniversary Edition 25(ThinkPad 25)」をほうふつとさせる。同モデルは「ThinkPad T470」(日本未発売)をベースに、かつてのThinkPadで採用されていた「7列/非アイソレーションキーボード」を“わざわざ”製造して搭載した意欲的な記念モデルだった。
日本未発売のThinkPad T470をベースに開発された「ThinkPad 25」。日本以外の国/地域では米国英語(US)キーボードを搭載して発売されたが、ThinkPadの“生まれ故郷”である日本向けモデルだけ、特別に日本語キーボードを搭載していた。わずか1000台のために、専用の日本語キーボードをこしらえたことは異例中の異例であるThinkPadの研究/開発を担当するレノボ・ジャパンの大和研究所を2021年11月に取材した際、同研究所のサイトリーダーである塚本泰通執行役員は「(ThinkPadの)30周年に向けて仕込み中」と語っていた。米国サイトに出現した“謎の画像”は、その「仕込み」の一環なのだろうか……?
ThinkPadファンの皆さんは、しばらくLenovo(とレノボ・ジャパン)の動向に注目した方がよいかもしれない。
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