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「ThinkPad」が生まれて30年 次の30年を占う2022年モデルはどんな感じ?(1/4 ページ)

» 2022年07月30日 18時45分 公開
[井上翔,ITmedia]

 レノボ・ジャパンのノートPC「ThinkPad(シンクパッド)」は、2022年でブランドの誕生から30周年を迎えた。事実上の初号機である「ThinkPad 700C(PS/55note C52 486SLC)」以来、ThinkPadは一部のモデルを除き日本の開発拠点が主導して開発されてきた。事実上「日本生まれの世界ブランド」ともいえる。

 ビジネスツールとして“変わらず、変わってきた”ThinkPadだが、2022年モデルはどのような進化を遂げたのだろうか。ThinkPadの開発をリードする同社の大和研究所(横浜市西区)の担当者が説明した。

ThinkPadの歩み ThinkPadの主な歩み。ビジネスツールとして“変わらない”部分を堅持しつつ、時代の要請に合わせて“変わった”部分もある
ThinkPad 700C 初めてのThinkPadである「ThinkPad 700C」は、日本アイ・ビー・エムの大和事業所(当時)が開発を主導した。これ以来、ThinkPadは一部のモデルを除いて日本国内の事業所/研究所が主導して開発している
弁当箱 ThinkPadのデザインは松花堂弁当の弁当箱(Japanese Bento Box)に着想を得たものであることは、ファンの間では(恐らく)常識である(参考記事その1、その2、その3)

「挑戦」と「ユーザーの声」で時代に合わせて進化してきたThinkPad

塚本泰通 大和研究所の責任者を務める塚本泰通常務

 先述の通り、ThinkPadはビジネス向けのノートPCである。一時的に「ThinkPad i Series」のようなコンシューマー向けシリーズも派生したものの、あくまでメインストリームはビジネス向けである。

 大和研究所の責任者を務めるレノボ・ジャパンの塚本泰通常務は、ThinkPadの30年の歩みを「お客さまの成功のため、世界のために挑戦を続けてきた」と振り返る。その表れが、ThinkPadが打ち立てた複数の「世界初」や「業界初」である。

 「光学ドライブ」「セキュリティチップ」「指紋センサー」を搭載した初めてのノートPCはThinkPadだった。「2画面ノートPC」や「フォルダブル(画面を折りたためる)タブレットPC」といった実用性のある“キワモノ”をリリースしたのも、ThinkPadだった。

 外観から受ける保守的な印象とは裏腹に、新技術を積極的に取り入れる――ある意味で、これがThinkPadの醍醐味(だいごみ)なのである。

挑戦の連続 他メーカーはもちろん、レノボの他ブランドPCと比べても、ThinkPadの外観は保守的で変化が少ないとされる。しかし、その裏では新技術をいち早く取り入れる革新的な側面もある。ビジネスツールとして、時代の要請に応えるための取り組みともいえる

 新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、ここ数年の社会には非連続的な変化が生じている。業種や職務内容にもよるが、特に“働き方”の変化は大きいものがある。働き方改革の一環として少しずつ導入が進んでいた「テレワーク」(在宅勤務やサテライトオフィス勤務)はコロナ禍で急速に普及し、オフィス勤務と組み合わせる「ハイブリッドワーク」も珍しい光景ではなくなった。

 塚本常務は「今は従来型の働き方からハイブリッドワークへの移行の過渡期にある」とした上で、PCも「ドキュメント作成デバイス」としての役割だけでなく「コミュニケーションデバイス」としての役割を期待されるようになったと語る。その影響で、5Gを始めとするモバイル通信への対応ニーズも高まっているようだ。

 2022年のThinkPadは、このような時勢を踏まえた機能の強化や新機能の搭載を行っているという。

進化 新型コロナウイルス感染症の影響で、非連続的な社会の変化が続いている。新しいThinkPadは、そのような社会情勢を踏まえた機能強化や新機能搭載を行っているという

 加えて、昨今では「サステナビリティー(持続可能性)」に関する取り組みを強化する企業が増えている。製品の購入行動にサステナビリティーを絡める動きも珍しくなくなった。

 これはレノボも例外ではなく、グループとして2050年までにネットゼロエミッション(二酸化炭素の排出量を実質ゼロにすること)を目指している。それを実現するために、2030年3月までの目標値を定めてさまざまな取り組みを進めているという。

 「地球に貢献」すべく、ThinkPadのメイン開発拠点である大和研究所でも環境に配慮した製品につながる研究/開発に力を入れているという。

SDGs レノボグループは、サステナビリティーの実現に向けて大きな目標を掲げている。この目標は、大和研究所が行う研究/開発の内容にも反映されているようだ
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