HHKBといえば「マニア向けのキーボード」という印象が強いかもしれないが、先述の通りユーザー層は着実に広がりを見せつつある。
特に雪モデルは従来とは異なるユーザー層からの注目を集めているようで、非PC系の雑誌やWebサイトが雪色モデルを取り上げるという現象も見られるようになった。「実用重視」「質実剛健」という側面だけでなく、「ファッション」という観点からもHHKBが語られる時代になったのである。
そんな雪モデルにちなんで、今回のミートアップでは「こだわりの先に辿り着いた白の魅力について」と題して、白色にこだわりのある著名人によるトークセッションが行われた。登壇者はクリエイティブ・コンサルタントで、女性向けファッション誌「SUPR(スプール)」でもHHKBの雪モデルを紹介していた市川渚さん、“捨てない”整頓術に定評のある整理収納アドバイザーの米田まりなさん、モノ系ブロガーとして「トバログ」を運営しつつ、YouTuberやコンテンツプランナーとしても活躍する鳥羽恒彰さんの3人。モデレーター(司会)は、Mac OTAKARA(Macお宝鑑定団)を主宰するdanbo氏が務めた。
市川さんは「身の回りのもの、普段持っているものを白とシルバーに統一している」という。米田さんは「いろいろな色があるより、白だけにすることで集中力アップにつながるから」ということで「インテリアも服も白が中心」としている。一方、鳥羽さんは動画などに映り込む仕事部屋が白メインではあるが「白ばかり買っているわけではない。デスク回りで差し色(アクセントカラー)を試しているところ」だという。
程度の差こそあれ、白へのこだわりは結構強そうである。
市川さんが白にこだわり始めたのは「最初に買ってもらったPCが『iMac G4』だったから」で、それに合わせて部屋も白一色にしたという。ファッションでハマった「Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)」も、白にこだわるきっかけとなったようだ。
米田さんは、ガジェット好きな人に向けて「白一色にすることで、きれいに見える。デスクを白にすることで、物が置いてあるかどうかが一目瞭然になる。仕事が終わったら、必ず元の場所に戻してリセットする習慣を身につけられる。HHKBの雪であれば、そこから“白”を増やしていけるし、丁寧に、大切に扱うはずなので、それをきっかけにきれいに保つ助けになるのではないか」と、買ったものを捨てる(手放す)ことなく、部屋をスッキリ見えるようなアドバイスを行った。
鳥羽さんが白にはまったのは「高校時代に白いガラケーを買ったのがきっかけ」だという。「当時、好みの一色で身の回りのものをそろえるのがはやっていて、黒を集める人は多かったけど、白はいなかった。『白、かっこいいのにな』と思い、集め始めたのが」現在に至る白へのこだわりの始まりのようだ。
白へのこだわりの強い3人にとって、HHKBの雪モデルは「いい白」「合格」だという。以前からHHKBを使っていた市川さんが「以前からあったHHKBの白って、はっきりいって『ベージュ』ですよね」と語ると、鳥羽さん「これ(従来モデル)を白って断言しちゃうのかな、という心の声があった」と明かした。
とはいえ、2人とも従来の白が嫌いというわけではなく「ファミコンみたいなレトロさがあってかわいいと思う」とフォローしていた。
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