各セッションの合間には、プログラマーの清水亮氏や、HHKBエバンジェリストで愛知県公立高校の情報科教員でもある魚住惇氏が原価BARから登壇。清水氏は技研ベース(東京都台東区)における「HHKB布教活動」を、魚住氏は「HHKB愛」を熱心に語っていた。
パブリックビューイング会場となった原価BARでは、米国人エバンジェリストのダニエル氏が約9万円をかけてカスタマイズしたという重量級のHHKBを披露。聞けば、米国では日本以上にHHKBのカスタマイズパーツが豊富に販売されているのだという。
また、パブリックビューイング会場では、原価BARで実際にふるまわれている「HHK Beer」も提供された。HHK Beerは原価バーとPFUのコラボレーション商品でもあり、現在はさっぱりとした「ゴールデンエール(白)」と濃厚な味わいの「ブラウンポーター(黒)」の2種類が用意されている。個人的には、雪モデルにちなんだドライビールも欲しい所である。
熱心なファンが多く、使い始めるとほかのキーボードを使えなくなるとまでいわれているHHKBだが販路は限られている。現在は主要な家電量販店で取り扱いがないため、実際に試すこともできない。
そこでPFUは順次、HHKBの「タッチアンドトライスポット」を拡大している。現在は東京都、愛知県、大阪府、福岡県、石川県の計14箇所で実機を見て試せるようになっている。今回のパブリックビューイング会場となった原価BARもタッチアンドトライスポットとなっているので、興味がある人は足を運んでみるとよいだろう。
私事だが、筆者は2022年後半に左手首を骨折してしまい、金属プレートを入れる手術を受けた。痛みがあるだけでなくひどく腫れ上がったため、退院するまでは何もできなかったが、退院して2日後からは記事の執筆業務を再開した。
ほんの少しの振動でも患部に響くのだが、軽い力で正確に入力できるHHKBのおかげで何とか仕事をすることができた。そう思っている。
軽いタッチで入力できるということで「誤入力が多発するのでは?」と疑問を持つ人がいるかもしれない。「あの見た目で軽いはずがない!」と考える人もいるだろう。
そんな疑問を持った人は、ぜひタッチアンドトライスポットに立ち寄って、実物に触れてみてほしい。きっと、「なるほど、これが100年使えるキーボードなのか」と納得するに違いない。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.