―― Polyの日本市場における立ち位置を教えてください。
野村氏 日本ではコールセンター用のヘッドセットとコンシューマー向けのヘッドセットを中心に展開しています。中でもコールセンター用ヘッドセットでは、国内トップシェアを誇ります。
一方で、エンタープライズ(産業)向けヘッドセットは国内企業を含めて競合が多く、少し存在感が薄くなる面もありました。ここは、HPと力を合わせることで開拓していければと思っています。
ビデオ会議ソリューションについては、オンプレミス設置の法人向けシステムではトップシェアを有しています。
―― 先ほども話にありましたが、Polyの製品には競合も多く存在します。コンシューマー分野ではゲーミングヘッドセットなども競合となり得ます。そんな中でも、Poly製品を使うべき“強み”はあるのでしょうか。
野村氏 お話しに出てきたゲーミング向けヘッドセットは「音の聞き取りやすさ」や「音の指向性」などが重視されます。一方で、Polyのヘッドセットはビジネスニーズに合わせて「人の声を聞くこと」に特化したチューニングになっているのが特徴です。
例えば、ビデオ会議をする際に手元で紙をめくる際の音が気になることもありますが、これをノイズキャンセリング機能によってカットできます。
野村氏 Polyのビデオ会議システムでは、ソフトウェア処理によって離れた位置に座っている人の声もクリアに拾えるようになっています。こうしたことをする場合、以前は天井に「シーリングマイク」を施工する必要がありましたが、その必要もなくなりました。
新型コロナウイルス感染症のパンデミック(爆発的流行)によって、ビデオ会議は一般的な企業にも広く普及しました。「会議室にビデオ会議用の設備が整っている」という光景も当たり前になりました。ただ、その「会議室」も多様化が進んでいて、大きな会議室を1つだけ用意する企業があれば、小さい会議室を複数用意する企業もあります。
そんな中で、日本企業は、ヘッドセットやビデオ会議システムを含めた周辺機器について「とにかく安いものを(調達しよう)」と検討されるケースも多いようです。しかし、そのような安い機器を使って5〜6時間もビデオ通話をすると、ユーザーは疲れてしまいます。
その点、Polyの製品はグローバル市場において「少し高いけど品質が良い」と認識していただけております。導入時に少し値は張るかもしれませんが、ビデオ会議をする際に抱えていた不満を解消できる選択肢となるはずです。
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