現在のノートPC内部は薄型化や軽量化を追求するため、限られたスペースにさまざまな主要部品を詰め込む。マザーボードの形が専用であるのは当たり前で、内部の設計もかなり複雑だ。
一方で、Concept LunaはさまざまなノートPC内部の主要部品をモジュールとして用意し、ベースとなるシャシーに“カチャッ”と取り付けていくことで完成するものだ。それぞれは接点で接続されるため、配線などは不要だ。まるで自作デスクトップPCのような感覚で本体が組み上がっていく。
部品をモジュール化することで、製品が故障したときや耐用年数を経過した後に本体を丸ごと破棄するのではなく、使える部品を取り外して再利用できるようになる。部品のアップグレードなども想定しているようだ。
実際にConcept Lunaによる試作機を分解する動画は以下の通りだ。特殊な工具などは使わずに、数分で分解が終了する。将来的にはロボットによって修理の自動化も想定しているという。
あくまでConcept Lunaはコンセプトモデルであり、直近での製品化予定はない。その障壁として生産コストや耐久性などの課題が考えられるが、これがデルが示すサステナビリティを意識した未来のノートPC設計といったところだ。
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