ネットワークカメラは、実環境で使ってみないと特性が把握しづらいこともあり、なるべくさまざまなメーカーの製品を実環境で、かつ長期間試すようにしているが、最近は屋外利用ではGoogleの「Nest Cam」とAmazonの「Ring」シリーズ」、屋内ではアトムテックの「ATOM Cam」といった具合に、利用する製品は徐々に固定されつつある。その中で2023年、筆者宅で複数台を導入するに至ったのが、AmazonのRingブランドで販売されている「Ring Spotlight Cam Plus」だ。
この製品、記事執筆時はメーカーからの借用品を利用していたのだが、実際に使ってみた限り非常に信頼できると感じ、その後にAmazonのセールで複数台をまとめて購入し、現在に至っている。大きな特徴としては、この手のカメラとしては非常に強力なライトを備えていること、交換式のバッテリーを2個内蔵できることが挙げられる。
屋外設置用のカメラでは、Googleの「Google Nest Cam (屋内、屋外対応/バッテリー式)」や、SwitchBotの「SwitchBot 屋外カメラ」のように、本体ごと室内に持ち込んで充電をしなくてはいけない製品もあり、それらでは充電中は一晩に渡って使えなくなるが、本製品であればバッテリーを物理的に交換することでダウンタイムをほぼゼロにできる。
現在の筆者の使い方では、バッテリー1個あたり2カ月ほど持たせられるので、2つのバッテリーをセットしておけば3〜4カ月は持つ。同型機を複数導入していることから、残量が減ってきたら満充電のバッテリーと交換し、充電させて別の個体と交換するというサイクルが成立している。すこぶる快適だ。
それでいて、Amazonのセール時には標準価格のほぼ半額に近い1万5000円前後で入手できたりするため、大量導入にはうってつけだ。他のネットワークカメラの専用アプリと比べてアプリも多機能で、これでもかとばかりに細かい設定が可能なのもよい。項目が多すぎて、どこにどの項目があるか分かりにくいのが、玉にキズといったところだろうか。
そんな便利な本製品のウィークポイントは、大きく分けて2つある。1つは壁面にネジで取り付ける方式ゆえ、賃貸住宅での設置は事実上不可能なことだ。もう1つは、交換式バッテリーの充電ポートがmicroB端子で、バッテリー自体の充電時間は相当な時間がかかることにある。将来的に急速充電に対応したバッテリーが出てくれば、確実に入れ替えることになるだろう。
とはいえ、そうしたささいな点くらいしかツッコミどころがないという意味で、優秀な製品であることに違いはない。屋外に設置できるネットワークカメラを探している人にお勧めしたい製品だ。
最後は、仕事部屋で快適に使えるデバイスを見ていこう。
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