ここからはGeForce RTX 4070 Ti SUPERの実力をベンチマークテストを通してチェックしていこう。
機材調達の都合で、今回は「Core i7-12700F」(Pコア8基16スレッド+Eコア4基4スレッド)を搭載する自作PCでテストを実施した。グラフィックスドライバーはテスト版の「バージョン551.15(Game Ready)」を利用している。
スコアの比較用として、先日実施した「GeForce RTX 4070 SUPER」と、2023年に実施した「GeForce RTX 4070 Ti」のテスト結果も掲載する(GeForce RTX 4070 Tiの結果は一部を除く)。ただし、システム構成が一部異なるため、あくまでも参考値として捉えてもらえると幸いだ。
まず、3Dグラフィックスのパフォーマンスをチェックする「3DMark」の結果を見てみよう。今回はDirectX 11ベースの「Fire Strikeシリーズ」、DirectX 12ベースの「Time Spyシリーズ」を用意されている全ての解像度で試験しつつ、RT性能をチェックする「Port Royal」のテストも実施した。総合スコアは以下の通りだ。
いずれのテストでも、順当にGeForce RTX 4070 Ti SUPERが一番良いスコアを記録した。GeForce RTX 4070 Tiと比べた場合のスコア差が10%未満となっているのは、CPUの違いに起因する部分がありそうだ。
一例として、Time Spy Extremeにおける「CPUスコア」と「GPUスコア」を見比べると、意外とCPUが総合スコアを左右するものだということが分かる。
それでもほとんどのテストでGeForce RTX 4070 Ti SUPERのスコアが上回っているのは、それだけパフォーマンスが向上している裏付けといえるだろう。
続いて、実際のゲームタイトルをベースとするベンチマークテストアプリを使ってパフォーマンスをチェックしてみよう。
まず、少し軽めの「ファイナルファンタジーXIV : 暁月のフィナーレ ベンチマーク(FF14ベンチマーク)」を最高画質のプリセットでフルHD/WQHD/4Kの3つの解像度でスコアを測った。結果は以下の通りだ。
4K解像度以外では、GeForce RTX 4070 Ti SUPERがGeForce RTX 4070 Tiに劣る結果になった。これは先の3DMarkでも見られたCPUのボトルネックが原因と思われる。
FF14ベンチマークでは、GPUはもちろんのことCPUの性能も重要だ。フルHDやWQHDといった“軽い”解像度では、そのボトルネックが如実に表れてしまったようだ。
一方、4K解像度ではGeForce RTX 4070 Ti SUPERが最も好成績となった。ある一定の重さ以上になると、今後はGPUの余裕がスコアとして“見えやすい”のだろう。
続けて、システムへの負荷がやや大きい「FINAL FANTASY XV WINDOWS EDITION BENCHMARK(FF15ベンチマーク)」の高画質設定も合わせて実行してみよう。解像度はFF14ベンチマークと同じくフルHD/WQHD/4Kの3つで行っている。結果は以下の通りだ。
FF14ベンチマークとは異なり、全ての解像度でGeForce RTX 4070 Ti SUPERがトップとなった。スコア差の傾向は、3DMarkのテスト結果に近い。特にGPUを酷使するシーンでは、GeForce RTX 4070 Ti SUPERの地力がしっかりと結果に反映されている。
より負荷の重いゲームや、クリエイター向けアプリのパフォーマンスもチェックしていこう。
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