日々PCを使っていると、内蔵ストレージ(HDDやSSD)の容量不足、あるいはスピード不足に悩まされることが多い。以前、ここ数年のノートPCであれば内蔵SSDの換装(取り換え)が良いチューンアップ方法ではないかということで、その方法を簡単に紹介した。
方法の紹介から少し間が空いてしまったが、筆者手持ちのノートPCで“ちょうどよい”サンプルが用意できたので、SSDの換装を実践してみようと思う。果たしてうまく行くのだろうか……?
ユーザー自身による内蔵M.2 SSDの換装は、メーカーやモデルによっては保証対象外の「改造行為」に該当する場合があります。「メーカー保証が無効化されるのは困る」という人は、保証規定を確認してから作業を行ってください。
また、M.2 SSDはノートPCとの「相性」で正常に動作しない場合があります。この記事は相性問題は考慮に入れていませんので、その前提で読み進めてください。
今回SSDを換装するのは、富士通クライアントコンピューティング(FCCL)から2020年10月に発売された「LIFEBOOK UH90/E3」だ。主なスペックは以下の通りとなる。
本機は、WindowsのHomeライセンスからProライセンスへの変更や、島根富士通の取材を一緒にこなしてきたパートナーだ。導入から3年3カ月ほど経過したが、自分の手元にあるPCとしては珍しく買ってから一度も手を加えていない。OSのアップグレードはもちろん、ライセンスの変更も再インストールなしで済ませている。
このマシンに搭載されているSSDは、Samsung Electronics(サムスン電子)製の「MZVLQ512HALU-00007」だ。PCメーカー向けに出荷されているSSD「PM991シリーズ」の512GBモデルの1つで、公称スペックは以下の通りとなる。
PCI Express 4.0接続のSSDが主流となる中、結構控え目なスペックなような気もするが、当時のM.2 SSDの主流がSerial ATA接続からPCI Express(3.0)接続に移行する中で出てきたモデルである。これでも、Serial ATA接続と比べれば十分に高速だ。
普段使いをする上では、このスペックでも全く問題ない。しかし、データストレージの残量が少なくなってきたせいか、書き出し速度が遅くなってきた。他のストレージにデータをバックアップして、空き容量を増やせば速度が回復するのは分かっているのだが、どうせだったらより容量の大きなSSDに移行して、速度低下を防ぐ方が、後々のことを考えると快適だろう――そう考えて、より大きな容量のSSDへの移行を検討し始めた。
このSSDの速度を「CrystalDiskMark 8.0.4」で計測した結果。シーケンシャルリードはおおむね公称スペック通りなのだが、シーケンシャル書き込みがかなり遅くなってしまっている。残り容量が少なくなってきた影響を受けている可能性がある問題は、換装するSSDだ。
遅くて容量が足りないWindowsノートPCに喝! M.2 SSDを交換するとどうなる?【準備編】
千葉県からの参加者も 「縁結びのまち」で小中学生と共に富士通LIFEBOOKを組み立てる(前編)
新型「FMV LIFEBOOK UH」は自ら最軽量モデルの世界記録を更新 直販では「5G」「32GBメモリ」も用意
WD、PCIe Gen4対応のM.2 NVMe SSD「WD Blue SN 580」を発表
アクロニスのバックアップ×セキュリティソフト「Cyber Protect Home Office」に最新版 2要素認証によるデータ保護に対応Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.