GeForce RTX 4080 SUPERの素性が見えてきたところで、重量級のゲームタイトルを実際にプレイ(またはデモモードを実行)して、平均フレームレートを確認してみよう。
今回試すのは「ARMORED CORE VI FIRES OF RUBICON(アーマードコア6)」と、超重量級のテストにおける定番「Cyberpunk 2077」「Microsoft FlightSimulator」の3タイトルだ。
アーマードコア6では、ゲーム内のシステム設定から画質設定は「最高」に、解像度はフルHD、表示モードは「フルスクリーン」、上限フレームレートは「120(fps)」とした上で、ゲーム前半の関門ステージ「ウォッチポイント襲撃」を遊んだ際の、2分間の平均フレームレートを「CapFrameX」で計測した。結果は以下の通りだ。
このタイトルではフレームレートの上限が120fpsとなる。どのGPUもフルHD/WQHD解像度では上限に貼り付いていたのだが、4K解像度では4080 SUPERのみが貼り付いた。
アーマードコア6自体は、それほど重たいタイトルではない。しかし、PlayStation 5など4K/120fpsに対応するゲーム機でもプレイできることから、組み合わせるディスプレイは4K TVが多いと思われる。
ゲームに“最適化された”ゲーム機でも4K/120fpsで遊べることを考えると、今どきの4K/120fps対応ゲーム機と同等以上のスペックで遊ぶにはGeForce RTX 4080 SUPER以上のGPUが必要と考えるといいかもしれない。
重量級ゲームタイトルの中でも特に高負荷とされるCyberpunk 2077では、ゲーム内に設けられたベンチマーク機能を使って平均フレームレートのチェックを行った。
ゲーム設定はプリセットの「レイトレーシング:ウルトラ」を選択し、フルHD/WQHD/4Kの3つの解像度でテストした。DLSS(超解像技術)を使ったテストでは、せっかくなので「クオリティ・フレーム生成あり」をオンにしてフレーム補間の効果をチェックする。
結果は以下の通りだ。
DLSSとフレーム補間をオンにした場合、フルHD解像度ではGeForce RTX 4080 SUPERの平均レートが200fpsを超える。最近増えてきた240Hz以上の表示に対応するゲーミングディスプレイの性能を余す所なく引き出せそうだ。
もちろん下位のGPUのフレームレートもなかなかのものだが、比較的安価な選択肢も増えてきた240Hz駆動などハイリフレッシュレートのゲーミングディスプレイの性能も余すことなく発揮できるのは、今回テストしたGPUの中でも4080 SUPERだけだろう。
4080 SUPERは、DLSSをオフにした場合でも4K解像度で平均30fpsを超えている。これは地味だが結構すごいことだ。DLSSとフレーム補間をオンにすると平均が102fpsまで引き上がるので、4K解像度で全編平均60fps超は固いと見てよいだろう。
Microsoft Flight Simulatorも重量級タイトルとして定番だ。実写を見ているかのようなリアルな風景は見ているだけでも楽しいのだが、そのリアルさを存分に体験するには高性能なGPUが必要になる。
今回はDLSSをオフにした状態と、オンにしてフレーム生成も有効とした状態の2通りで、フルHD/WQHD/4Kの3つの解像度においてディスカバリーフライトの「モナコ」をAI操縦し、CapFrameXで2分間の平均フレームレートを計測した。結果は以下の通りだ。
Microsoft Flight Simulatorは、負荷こそ高いがフライト中は映像の動きが比較的少ないため、平均フレームレートは高く出やすい。それでも、さすがに4K解像度のネイティブ描画となると4070 SUPERや4070 Ti SUPERでは厳しい面が出てくる。
その点、4080 SUPERなら4Kネイティブでも80fps弱のレートを確保している上、DLSSをオンにすれば170fpsに達する。予算との相談にはなるが、4K解像度でのゲーミングを望むなら4080 SUPERを軸に組み立てると良さそうだ。
最後に、クリエイター向けアプリのパフォーマンスをチェックしていこう。
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