ディスククローンデバイスを使ってHDDやSSDの丸ごとコピーをする場合、幾つか注意点がある。実際の作業に移る前に、チェックしておこう。
ディスククローンデバイスは、移行元(古い)HDD/SSDと同一容量か、より大きな容量のHDD/SSDにクローニングすることを前提としている。移行先のHDD/SSDが移行元よりも容量が小さい場合、正常に移行できなかったり、移行を始めた後にエラーが出たりする。
今回試すM.2 NVMe SSDクローンBOX バスパワーUSB10Gの場合、移行先のSSDの容量が移行元より小さいことを検知すると、そもそもクローニングを開始できないようになっている。
なお、PC上で動作するディスククローンアプリの一部は、より小さい容量のHDD/SSDへのクローニングに対応している。もしも容量の小さいHDD/SSDにクローニングしたい場合は、PCを使った作業を検討したい。
ディスククローンデバイスでは、基本的に移行元のHDD/SSDの内容を“そのまま”移行先へコピーする。それはディスク上のパーティション(領域)の区分けも同様で、より大きな容量のHDD/SSDにデータを移行すると、余った容量が「未使用(未割り当て)領域」として残る。
Windows PCの場合、クローニングが終わった後に「ディスクの管理」から未使用領域の初期化、あるいは既存領域との統合を行える。ただし、領域の状況によっては統合を行えない場合もある。
クローニングの段階で未使用領域を出したくない(未使用領域のない状態にしたい)場合は、ディスククローンアプリでの移行をお勧めする。
Windows 10/11がプリインストールされている現行のメーカーPCでは、原則としてHDD/SSDが「BitLocker」によって暗号化されている。「HomeエディションはBitLockerに非対応でしょ?」と思う人もいるかもしれないが、プリインストールPCに限っては「デバイスの暗号化」の一環でBitLockerが有効化されている場合がある。
ディスククローンデバイスでは、移行元のHDD/SSDが暗号化されていると、クローニングを正常に行えない。そのため、クローニング前にBitLocker(デバイスの暗号化)を解除することをお勧めする。方法は以下の通りだ。
クローニングが完了した後、再びBitLocker(デバイスの暗号化)を使いたい場合は、以下の手順で行える。
(※1)設定によってはPCの再起動を求められる場合があります
Windows 10/11 HomeをプリインストールしているPCでは、「デバイスの暗号化」という名目でBitLockerが有効化されている。これを無効化しないと、ディスククローンデバイスによるクローニングが正常に行えない以上の注意点を頭に入れつつ、早速クローニングをしてみよう。
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