未来を創る「子どもとプログラミング教育」

世界最軽量のPCをみんなで作る! 島根富士通の「富士通FMVパソコン組み立て教室」を体験してきた(3/5 ページ)

» 2024年08月26日 16時00分 公開
[井上翔ITmedia]

最初からクライマックスな作業

 ネジ回しの練習が終わったら、いよいよ組み立て作業に入る。先述の通り、今回は43点の部品を、休憩を挟みつつ90分で行う。

本日の作業工程 組み立て体験の作業メニュー

 作業は匠が普段しているものよりもデフォルメされている……のだが、幾つか実際の工程よりも難しい部分が組み込まれている。その典型例が、1つ目の工程「キーボードのネジ締め」だ。

 今回組み立てる2モデルでは、74本のネジでキーボードをCカバー(キーボードベゼル)に固定している。キーボードのサイズを想像すれば分かる通り、固定用のネジは非常に小さい。ゆえに通常、この工程は専用のネジ締めマシンによる自動化が行われている

 だが、今回の教室では74本のうち5本のネジをあえて“手締め”で締めるように仕向けけられている。

手締めポイント 第1工程はキーボードのネジ締めだ。普段は機械締めしている74本のネジのうち、5本を“手で”締めなければならない

 繰り返しだが、ネジは非常に小さい。2モデルで使われているネジの中でも“最小”だという。ゆえに、大人(≒保護者や筆者)の指で締めようとすると“悪戦苦闘”待ったなしだ。

 しかし、さすがに落としたネジを拾うのは大変そうなものの、子どもは余裕でこの作業をこなしてしまう。手や指が小さいからだ。ノートPCの組み立てでは、子どもの方が有利に立てる部分も多そうだ。

苦戦する筆者 1工程目から苦戦する筆者を横目に……
子どもは楽勝 子どもたち(特に小学生)は比較的スムーズにネジを取り付けていく
浜辺さん 浜辺さんも若干苦戦していた
ネジ止め キーボードのネジ止めが終わっただけで、満足感が半端ない

ケーブル類の取り付けは子どもも苦戦?

 キーボードのネジ止めが終わると、メインボード(マザーボード)の取り付け、USB Type-C端子を保護する金具の取り付け、各種フレキシブルケーブルの接続、スピーカーケーブルと進んでいく。

 メインボードは、デスクトップPCのそれよりも薄くてしなりやすい。取り扱いは注意を要する。とはいえ、Cカバーの指定された箇所にはめ込むだけだから、作業は簡単……と思いきや、ケース側の端子類に合わせてはめ込まないといけないので、意外と大変だ。

 一応、作業をしやすくするための「位置決めピン」は用意されているのだが、それでもビシッと一発で決まることは少なかった。

マザーボード メインボードは非常に薄い。取り扱いには注意を要する
子どもが取り付け メインボードの取り付けに挑む参加者
はめ込み 位置合わせが微妙にうまく行かず、匠が手伝うシーンも複数見られた

 デスクトップPCと比べると、ケーブル類も小さめだ。ネジ回しと同様に子どもの方が作業的に有利……と思いきや、先ほどのネジ回しと比べると苦戦傾向が見られた。恐らく、小さなコネクターを“真っすぐ”に差し込むのが大変だったのだと思われる。

フレキシブルケーブル フレキシブルケーブルの差し込みは、結構大変そうだった

 ここまでの作業が終わると、島根県の観光キャラクター「しまねっこ」が参加者を激励に訪れた。このようなイベントでは、しまねっこが参加者と一緒に「しまねっこのBI・HA・DANCE」を踊るのが恒例らしいのだが、目の前に組み立て途中のPCがあることもあり、しまねっこ(とお姉さん)が踊るのに手拍子を送る形となった。

しまねっこ 前半戦が終わったタイミングで激励に訪れたしまねっこ

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