既報の通り、Intelのモバイル向け新型SoC「Core Ultra 200Vプロセッサ」(開発コード名:Lunar Lake)を搭載するノートPCの販売が9月24日(米国太平洋夏時間)に解禁される。日本時間では9月25日だ。
同社としては初となる「新しいAI PC(Copilot+ PC)」の要件を満たすNPUを備える他、メモリを統合したパッケージ、ハイパースレッディング(マルチスレッド)機構を廃止したパフォーマンスコア(Pコア)など、見どころの多いCore Ultra 200Vプロセッサだが、その実力はいかほどなのだろうか。
今回、インテル(Intelの日本法人)の協力を得て、ASUSTeK Computer(ASUS)製ノートPC「ASUS Zenbook S 14(UX5406)」のCore Ultra 258Vモデルをいち早く試すことができた。本機を通してCore Ultra 200Vプロセッサの“実力”をチェックしていこう。
今回レビューするASUS Zenbook S 14(UX5406)は、海外市場向けモデルで、米国英語(US)キーボードと英語版OSが採用されています。日本市場向けモデルは、日本語キーボードと日本語版OSが搭載されます。
今回試用するZenbook S 14(UX5406)は、3種類のCore Ultra 200Vプロセッサを搭載するモデルが用意されており、それぞれ「スカンジナビアンホワイト」と「スマイアグレー」の2色から選べる。全構成がIntelが定める「Intel Evo Editionプラットフォーム」に準拠する。
今回レビューするのは、Core Ultra 258Vを備える最上位モデル(タッチディスプレイ搭載)のスマイアグレー構成だ。SSDの容量以外は同一仕様の日本市場向けモデル(UX5406SA-TU7321GR)は、直販価格が29万9800円となる。
本機の重量は公称値で約1.2kg、厚さは最薄部で約1.1cmと高い可搬性を備えている。ASUSが4年の歳月を掛けて開発したというセラミックとアルミニウムを組み合わせた独自素材「Ceraluminum(セラルミナム)」を採用することで、「軽さ」「頑丈さ」「高い質感」を高いレベルで共存させたという。
今回レビューするZenbook S 14(UX5406)は、スマイアグレーというカラーをまとっている。ASUSの独自素材「Ceraluminum」は、触りごこちが独特で、言葉として表すと「気持ちいい」質感を備えている
Zenbook S 14(UX5406)は、全構成がEvo Edition準拠となる。Core Ultra 200VシリーズにおけるEvo Editionでは、バッジが写真のようにCPUバッジにちょこんと「Evo Edition」の表記が入る形となるレビュー機の主なスペックは以下の通りとなる。
(※1)Copilot+ PC固有の機能は、11月に予定されているWindows Updateで追加される予定です
ASUSにおいて、Zenbookはコンシューマー(個人)向けプレミアムブランドという位置付けだ。
コンシューマー向けということもあってか、ディスプレイパネルは光沢加工となっている。周囲の環境や表示コンテンツによっては照明や使う人が写り込んでしまうので、家電量販店などで展示されていたら確認することをお勧めする。
汎用(はんよう)のアンチグレアフィルムを貼ると映り込みはほとんど気にならなくなるが、色の鮮やかさと再現性は少し犠牲になってしまう。ここはなかなか悩ましい。
ディスプレイは最大で135度ほどまで開く。パタンと180度開くことはできないので注意したい。
Webカメラは約207万画素で、フルHD(1920×1080ピクセル)撮影と顔認証に対応する。近接センサーも搭載しているので、設定次第で「離れると画面オフ」「近づくと画面オン」「視線を外すと画面オフ」の設定も可能だ。
カメラを使わない際は、F10キー(Fn+F10キー)でソフトウェア的にオン/オフを切り替えられる。
本製品のWebカメラでは「Windows Studio Effects」を利用できる。Copilot+ PCに準拠しているため、Copilot+ PC固有の追加機能にも対応する……のだが、Core Ultra 200Vプロセッサを含むIntel(x86)アーキテクチャでは11月に行われるWindows Updateによって利用できるようになる予定で、現時点では追加機能を利用できない。
もっとも、Windows Studio Effectsの基本機能は今でも使えるので、うまく活用したい。
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