さて、OSの最小システム要件が昔と比べて高くなったことが分かったが、そうであるなら「推奨されるメモリの容量はいくつなのか」という疑問が思い浮かぶ。
少し前の感覚なら「最小システム要件の2倍程度、Windows 11であれば8GBのメモリを搭載すれば快適なビジネスPCが出来上がるのではないか」と考えがちだが、なかなかそうもいかないのが最近のPC事情だ。
昔と比べてWebページは動画コンテンツやさまざまなスクリプトなど、ふんだんに画像ファイルが使われるようになり、かなりリッチなコンテンツが増えてきた。
Webページのコンテンツがリッチになればなるほど、使用されるメモリ量は増えてくるし、Google Chromeのようにタブブラウザが主流となっているため、おのずと開くタブの数も増えてくる。
一例として、筆者のPCのタスクマネージャーを開いてみると、タブを30個開いている状態で、既に約6.5GBのメモリを使用していることが分かる。
特に最近の業務では、検索エンジンで調べ物をするだけでなく、Google WorkspaceといったSaaSツールを多用することも増えた、開くタブの数も自ずと増えてくる。
この状態で、さらにMicrosoft TemasやZoomを利用したビデオ会議を行い、画面共有も行うとなると、8GBのメモリでもかなり厳しくなってくる。
PCに搭載された以上のメモリ容量が必要になった場合、ストレージの一部をメモリとして利用する仮想メモリ(ページングファイル)機能がある。
この機能のおかげで、メモリ容量の限界を超えたとしても、すぐに動作停止することはないが、NVMeなどの高速SSDと比べたとしても、メモリの方が転送レートがはるかに高いことから、できることなら仮想メモリを頻繁に利用しない状況が好ましい。
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