主催者であるAMDはいくつかのブースを展開していたが、その1つではサーバ向けCPU/GPUの“実物”が展示されていた。実際に目にする機会が少ないものだけに、こちらも来場者からの注目を集めていた。
「オンプレミスで生成AIを使う」というソリューションとして、NPUを統合したAPU「Ryzen 7 8700G」と、グラフィックスメモリを48GB備える「Radeon Pro W7900」を組み合わせた自作PCも展示していた。個人的にはRadeonロゴ入りのカードステーがとても気になる富士通ブースでは、同社が開発を進めているArmアーキテクチャのCPU「FUJITSU-MONAKA(富士通モナカ:仮称)」のサンプルが展示されていた。
FUJITSU-MONAKAは、同社が理化学研究所などと共同で開発したスーパーコンピュータ「富岳」向けCPUで培ったノウハウなどを生かしつつ、より手頃かつ省電力で使えるAI/HPC向けCPUとして開発が進められている。
AMDは、自社のInstinctシリーズとFUJITSU-MONAKAを組み合わせた「AIのオープン化を加速するサステナブルなコンピューティング基盤」を実現すべく協業契約を締結した。今回のイベントに富士通が出展したのは、この協業の中核となるFUJITSU-MONAKAをアピールする目的もあったようだ。
FUJITSU-MONAKAは、2nmプロセスで製造された積層式の「コアダイ」と、5nmプロセスで作られたSRAMダイとI/O(入出力)ダイを組み合わせて作られている。コアダイには1つ当たり36基のCPUコアが搭載されており、これを4つ搭載することで合計144基のCPUコアを備えることになる。
コアダイは2nmプロセスを採用しつつ、その他のダイは5nmとしているのは「高いパフォーマンスを確保しつつ、コストと電力効率を最適化するため」とのことだ。
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