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実は採用モデルが多いって知ってた? 「Ryzen AI 300」搭載PCから「FUJITSU-MONAKA」のモックアップまで見られるAMDのイベント「Advancing Al & HPC 2024 Japan」に行ってきた(2/2 ページ)

» 2024年12月13日 17時00分 公開
[井上翔ITmedia]
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サーバ向けCPU/GPUの“ホンモノ”を展示

 主催者であるAMDはいくつかのブースを展開していたが、その1つではサーバ向けCPU/GPUの“実物”が展示されていた。実際に目にする機会が少ないものだけに、こちらも来場者からの注目を集めていた。

Instinct MI300X OAMモジュールとして提供される「Instinct MI300X」の実物。ヒートシンク部分には、着脱時に使う取ってが付いている。元々はサンプル品として稼働していたものだそうだ
EPYC EPYC 7000/9000シリーズのチップ見本。製品はヒートスプレッダが付いた状態で出荷されるので、このようにダイを見られるのは珍しい
EPYC EPYCにはCPU固定用の「キャリアフレーム」が取り付けられている。筆者はオレンジ(中央)の存在は知っていたのだが、灰色(上)や青色(下)もある。さらに緑色もあるそうだ
Ryzen Threadripper オレンジ色のキャリアフレームはRyzen Threadripperでも使われている(この写真はSupermicro Japanのブースで撮影)
オンプレミスAI 「オンプレミスで生成AIを使う」というソリューションとして、NPUを統合したAPU「Ryzen 7 8700G」と、グラフィックスメモリを48GB備える「Radeon Pro W7900」を組み合わせた自作PCも展示していた。個人的にはRadeonロゴ入りのカードステーがとても気になる
スペック 自作PCのセットリスト

富士通の自社開発CPUのイメージ展示も

 富士通ブースでは、同社が開発を進めているArmアーキテクチャのCPU「FUJITSU-MONAKA(富士通モナカ:仮称)」のサンプルが展示されていた。

 FUJITSU-MONAKAは、同社が理化学研究所などと共同で開発したスーパーコンピュータ「富岳」向けCPUで培ったノウハウなどを生かしつつ、より手頃かつ省電力で使えるAI/HPC向けCPUとして開発が進められている。

 AMDは、自社のInstinctシリーズとFUJITSU-MONAKAを組み合わせた「AIのオープン化を加速するサステナブルなコンピューティング基盤」を実現すべく協業契約を締結した。今回のイベントに富士通が出展したのは、この協業の中核となるFUJITSU-MONAKAをアピールする目的もあったようだ。

FUJITSU-MONAKA(仮) FUJITSU-MONAKA(仮)のサンプルチップ

 FUJITSU-MONAKAは、2nmプロセスで製造された積層式の「コアダイ」と、5nmプロセスで作られたSRAMダイとI/O(入出力)ダイを組み合わせて作られている。コアダイには1つ当たり36基のCPUコアが搭載されており、これを4つ搭載することで合計144基のCPUコアを備えることになる。

 コアダイは2nmプロセスを採用しつつ、その他のダイは5nmとしているのは「高いパフォーマンスを確保しつつ、コストと電力効率を最適化するため」とのことだ。

概略図 FUJITSU-MONAKAの概略図。CPUコアを格納するコアダイを2nmプロセスとしつつ、その他を5nmプロセスとすることで高いパフォーマンスを確保しつつ、コストと電力効率を最適化できるという
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