日本にも“タッチ文化”は必ずやってくる──Samsung電子の日本戦略:Mobile World Congress 2009(1/2 ページ)

» 2009年03月02日 11時25分 公開
[山根康宏,ITmedia]

 「2009年のSamsung端末のキーワードは“タッチ”」──。

 Mobile World Congress 2009で3機種のタッチパネル搭載端末を発表したSamsung電子の情報通信総括 無線事業部のチョ・ホンシク(Cho Hong-sik)専務に、その意図や日本市場への取り組みを聞いた。

Photo Samsung電子 情報通信総括 無線事業部 専務のチョ・ホンシク(Cho Hong-sik)氏

タッチ端末は世界的なブーム

──(聞き手:山根康宏) Mobile World Congress 2009で発表された新モデル、「OMNIA HD」「Ultra TOUCH」「Beat DJ」の特徴を教えてください。

チョ氏 3機種種ともタッチパネルディスプレイを搭載しているのが特徴です。また、ユーザーインタフェース(UI)は当社が開発した「TouchWiz」を採用し、待受画面にウィジェットを多数配置できるほか、指先だけで簡単な操作が可能です。また操作性や機能の向上だけではなく、外観や素材にプレミア感を持たせるなど、ハイエンかつ高級感ある仕上がりにしています。すなわち「使いやすい」だけではなく、持ってみると「使い続けたくなる」、そんな製品を目指しました。

── これらの製品は欧州のみならずアジア市場へも投入されますか?

チョ氏 発売時期は国や地域によって異なりますが、もちろん全世界に出荷する予定です。ハイエンド端末のOMNIA HD、スタイリッシュなUltra TOUCH、そして音楽に特化したBeat DJとターゲット層を分けており、世界中の多くの消費者に購入してもらえるものと期待しています。特にUltra TOUCHはスタイルとタッチUIを統合した製品となることから、若い女性などを中心に「使いやすく、美しい」端末を求める層に大きくアピールできると考えています。

── いずれの端末も価格は高めになることが予想されますが、アジア市場でもこれらの高機能、高価格端末の勝算はあるのですか。

チョ氏 確かに新興市場などでは安価な端末を求める消費者の数は多いでしょう。しかし東南アジアでは高価な端末を求める声も旺盛です。携帯電話は価格が安いだけで売れるというものではなく、安い端末だけを提供してもブランドのロイヤリティーを高めることはできません。消費者の方々は携帯電話に価格や機能だけではなく、自分なりのこだわり、すなわちアイデンティティーを求めています。そうなると多少値段が高くともいいもの、プレミア感のあるものを提供すれば購入していただけるのです。これはアジアに限らずどこの市場でも割合は異なれど同様でしょう。当社はそのような消費者の声に応えるためにも、機能だけでなく外観にもこだわった製品をラインアップしているわけです。

 例えばシンガポールでは、2008年の当社の販売台数はNokiaに次いで2位でした。ところが売り上げ金額はNokiaを上回り1位となったのです。これは当社がこだわりのある、よい製品の割合を増やしたことで、消費者の皆様から大きな支持を受けた結果だと考えています。今回発表した3機種は2009年上半期の主力モデルとなりますが、発表後の反響は予想以上に大きく、各国で当社の市場シェアを大きく向上してくれるものと期待しています。

── 御社がタッチパネル端末に注力するということは、海外ではタッチ操作に対する反響が高いということでしょうか?

チョ氏 タッチパネルは世界的なブームになっています。2009年の販売台数は、2008年比でほぼ倍増すると当社では予想しています。やはり指先だけで簡単に操作できるタッチパネルは、老若男女あらゆる層に受け入れられているのだと思います。またタッチパネル端末のラインアップを複数提供し、選択肢を増やしたことも人気を得た要因だと考えています。

── ここまでタッチパネル端末が急激に普及した理由はどこにあるのでしょうか。

チョ氏 タッチパネルそのものは従来から存在していました。そこに使いやすいUIを搭載したことから一気に利用者が広がったと思われます。当社の事例でも、タッチパネル端末は数年前から市場に提供していましたが、昨年の「Haptic」や「OMNIA」に搭載したTouchWiz端末から一気に販売台数が拡大しました。画面をただタッチで操作できるようにしただけではなく、指先で操作しやすいUIを提供したことがタッチパネルの急速な普及につながったのではないでしょうか。

── 韓国の状況はいかがでしょうか。

チョ氏 2008年春に投入したHaptic、その後継となる「Haptic 2」、そしてスマートフォンの「T-OMNIA」、いずれも高価格にも関わらず売り上げの上位に常に顔を出しています。韓国ではタッチUIが今大きなトレンドになっています。ほかの諸外国も韓国と同様にタッチブームに沸いており、この流れはいずれ日本にもやってくるものだと信じています。

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