高止まりした固定の接続料を見直せば、ケータイ通話料も安くなる――KDDI小野寺氏:接続料問題

» 2009年04月24日 17時39分 公開
[平賀洋一,ITmedia]
photo KDDIの小野寺氏

 KDDI代表取締役社長兼会長の小野寺正氏は4月23日、2009年3月期の決算会見の場において、携帯電話事業者間の通話接続料を見直す議論について「ルール化の必要性はない」という考えを示した。

 携帯電話の接続料は、ある事業者の携帯電話から別の事業者の携帯電話にかけた場合に発生する料金。日本では発信元の事業者が接続料をまとめて加入者に請求しているため、ユーザーが意識することは少ない。しかし、国際ローミングを利用する際には、着信側が現地事業者のネットワークを使うための接続料を負担するなど、目にする機会がまったくないわけではない。

 接続料は事業者ごとに金額が違い、ドコモ、KDDI、ソフトバンクモバイル、イー・モバイル間で最大3割近く差がある。この接続料を見直せば通話料の値下げにつながる可能性が高い。総務省はこの問題について情報通信審議会へ諮問を行い、審議会は事業者へのヒアリングを行っている。

 小野寺氏は携帯電話の接続料について、「すでに競争環境にある携帯事業の接続料を見直すよりも、競争原理が働いていない固定事業の接続料を議論すべき」とした。携帯電話回線は、端末から基地局までは無線だが、基地局から交換局までは固定網(光ファイバー)を使う。この固定網のほとんどはNTTグループの設備であり、NTTが固定網の接続料を下げなければ、携帯電話の通話料は下がらないというわけだ。

 「基地局と交換局をつなぐ回線はNTTから借りるしかないが、ここのコストはかなりの比率になる。NTTグループには再び一体運営を強める動きがあるようだが、そうなれば値下げはおろか値上げもしかねない。これは携帯電話の通話料に跳ね返り、ひいては日本全体の通信コスト上昇につながる」(小野寺氏)

 また小野寺氏は、固定間の接続料問題はもっと早くに議論すべきだったと振り返り、「(NTT以外の電話会社へ公平な利用機会を提供する)『マイライン』の導入はなんだったのか。タイミングがずれたことで通信事業者が疲弊しただけだ。この問題を先送りすれば、日本の通信コストは高止まりしたままになるだろう」と批判した。

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