モバイル・コンテンツ・フォーラムは7月17日、2008年のモバイルコンテンツ関連市場に関する調査結果を発表した。
デジタルコンテンツを有料配信する「モバイルコンテンツ市場」と、物販系、サービス系、トランザクション系の3分野で構成された「モバイルコマース市場」を合わせた「モバイルコンテンツ関連市場」の合計は、対前年比117%の1兆3524億円となった。
2008年のモバイルコンテンツの市場規模は、対前年比113%の4835億円。2008年は、着うたと着うたフルを合わせた着うた系市場が1190億円となり、2007年に引き続き最大規模の市場となっている。2番目に大きいモバイルゲーム市場は、伸び率は落ち着いてきたものの増加傾向が続いている。きせかえ市場や電子書籍市場の伸び率も大きく、特に電子書籍市場は395億円で、着信音系、モバイルゲームに次ぐ市場に成長している。
今回、新たに実用系の市場として、天気/ニュース市場と交通情報市場、生活情報市場の3分野と、アバター/アイテム販売の調査も実施。実用系の情報コンテンツは順調に利用が進んでおり、特にナビゲーションや地図情報、乗り換え検索などの交通情報市場は、前年比126%の206億円と堅調な伸びを見せている。天気/ニュース市場は78億円、辞書、学習、健康情報などの生活情報市場は77億円となり、利用が急増しているアバター/アイテム販売は、対前年比262%の157億円に成長した。
モバイルコマース市場は、全体で対前年比119%の8689億円となった。商品を携帯電話から購入する物販系は、対前年比115%の3770億円。消費者の中心は若者で、ファッション、美容系、健康食品など、従来からの売れ筋に加え、低価格の家電なども人気を集めている。興行チケットや交通チケットの購入を含むサービス系は、前年比125%の3497億円で、特に交通系の市場が増加。証券取引、公営競技、オークションなどの手数料を集計したトランザクション系は、証券系が業界全体の伸び悩みの影響を受けているものの、全体のモバイル比率は増加傾向にあり、今後も利用が伸びると予測される。
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