脳型コンピューター、テレパシー、平均寿命200歳――孫社長が語った「最後の大ぼら」(3/3 ページ)

» 2010年06月28日 13時09分 公開
[山田祐介,ITmedia]
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分権・Web型の企業構造、戦略的シナジーグループの推進

photo 過去30年のトレンドを基に予測したテクノロジーの進化

 こうした未来予測を披露した上で、孫氏は今後30年のビジョンを語り始めた。まず、CPUのトランジスタ数は30年後に3000兆個になるという。これは大脳の神経細胞の10万倍だ。端末内のメモリ容量は、iPhoneの32Gバイトの100万倍となる32Pバイト。通信速度は、1Gbpsの300万倍である3Pbpsに達するとみる。あらゆる情報が一瞬で手に入るこの時代には、「紙の新聞や雑誌、書籍はほぼ100%ありえない。CDをトラックで運ぶなんてことは1000%あり得ない」とも主張する。

※初出時、「1Gbpsの300万倍である1Pbps」と記載しましたが、正しくは「1Gbpsの300万倍である3Pbps」です。お詫びして修正します

 家電から靴、メガネにいたるまで、さまざまな製品がクラウドと連携。靴が健康状態を知らせ、メガネに同時通訳の字幕が出る。ITの発達によって、教育、医療、ワークスタイルのあり方が大きく変化するという。

 今後30年において、ソフトバンクがどんなサービスやテクノロジーを提供するかは、具体的には示されなかった。特定のテクノロジーやビジネスモデルにこだわらず、情報産業の分野で、時代ごとに「最も必要とされるもの」を提供するという。そして、優れたテクノロジーやビジネスモデルを持つ企業と積極的に手を結んでいくとした。現在2兆5000億円規模の同社の時価総額を200兆円規模にまで成長させ、グループ企業を現在の800社から5000社まで増やす目標も示した。

 「孫正義が何を発明したか。たった一つ挙げよというならば、チップでもソフトでもハードでもなく、300年間成長し続けるかもしれない組織構造を発明した。そう言われたい」――そんな言葉もあった。同氏は今後、中央集権・ピラミッド型ではない、分権・Web型の企業構造を推進するという。グループ企業とは20〜40%の出資比率で提携し、支配的でない“同士的結合の集団”を作る考えだ。「私がイメージしている組織体は、戦略的シナジーグループ。分散・分権型で、自律していて、協調し合っている。だからこそ自己進化、自己増殖する」

 自身の引退を「危機」ととらえ、「孫正義2.0」の育成にも力を入れるという。経営陣を育てる学校「ソフトバンクアカデミア」を7月に開講し、孫氏が「初代校長」として運営にあたる。300人の生徒枠のうち、270人をソフトバンクグループから、30人を外部から受け入れ、毎週水曜日の夕方から夜まで孫氏自らが生徒を指導する。「十数年という年月をかけて、生徒を指導し、競争させ、後継者育成のプログラムを作っていく」と、孫氏は意気込みを見せた。

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