良質で新鮮な食材は、あまり料理をしなくてもおいしいのですが、仕入れるのは大変。私たちのような駆け出しの情報料理人が情報を仕入れる時に何を気にするべきなのでしょうか。ヒントは「信頼性」と「多様性」です――。
マーケティングリサーチ、広告販売促進のプランニング、CRMコンサルティングなどに活躍する松尾順氏(シャープマインド)。そんな松尾氏の信念は、膨大な情報があふれる今だからこそ、情報力はビジネスパーソンの必須能力であるというものです。連載を通じて、「情報力」を磨き、高めるノウハウをご紹介します。
※本記事は、INSIGHT NOW!において、2007年6月28日に掲載されたものです。松尾氏の最新記事はINSIGHT NOW!で読むことができます。
今日は、クライアントが列をなす「おいしい料理」を出せる一流の「情報料理人」になるための「食材=情報材」の仕入れのポイントについて考えて見ましょう。
まず頭に留めて置きたいのが、良質で新鮮な食材は、あまり料理をしなくてもおいしいということ。こんな一切の加工なしで生でも出せるほどの食材をベースに調理すれば、それこそ最高のメニューになりますよね。
この点にこだわるシェフは、自ら生産農家まで出向いて、そこで作られている野菜が本当に無農薬か、あるいは有機農法かを確かめます。つまり生産者の「質」を見極めるわけです。また、できるだけ市場を通さず、農家から直接仕入れることで「新鮮さ」を高めようとします。
メディア | 名前 |
---|---|
新聞 | 日経新聞 |
日経産業新聞 | |
日経MJ | |
雑誌専門誌 | 日経ビジネス |
日経情報ストラテジー | |
日経デザイン | |
日経ビジネスアソシエ | |
プレジデント | |
宣伝会議 | |
販促会議 | |
広報会議 | |
I.M.プレス | |
ダイヤモンドハーバードビジネスレビュー | |
一ツ橋ビジネスレビュー | |
Think!(シンク) | |
Works(ワークス) | |
Web Strategy | |
Web Site Expert | |
ナショナルジオグラフィック | |
R25 | |
メールマガジン | Japan Business News |
ビジネス知識源(プレミアム) | |
Japan Mail Media | |
スーパー広報術 | |
プレジデントビジョン | |
社長のビタミン・一日一語 | |
がんばれ社長! 今日のポイント | |
『社長、「小さい会社」のままじゃだめなんです!』 | |
平成・進化論。 | |
ビジネス発想源 | |
百式 | |
売れたマーケティング、バカ売れの法則(売れたま!) | |
日経MJに見るマーケティングの戦略・戦術 | |
メルマガ成功法 | |
売れるためのマーケティング心得 オカザキマガジン | |
企画“生”ノート | |
経営戦略考 | |
ビジネス・ブック・マラソン | |
ビジネス選書&サマリー | |
ハイパーコム | |
あなたは一国一城の主 | |
ランチェスター戦略『弱者逆転の法則』 | |
週刊まちおこし | |
Webサイト | 日経ビジネスオンライン |
ダイヤモンド・オンライン | |
ITmedia | |
マーケジン | |
Wisdom(NEC) | |
J-marketing.net(JMR生活総合研究所) | |
松岡正剛の千夜千冊 | |
知恵市場 | |
Kanamori Marketing Office | |
マーケティングキャンパス | |
田坂広志公式サイト | |
メーリングリスト | インターネットサーベイML |
同様に、良質で新鮮な情報を手に入れようと思ったら、情報の発信源の質――言い換えると「信頼性」をしっかり見極めること。また、できるだけ直に情報を仕入れるようにすることが理想です。
これは、要するに、情報発信者に直接会い話を聞くことです。また、現場に行き、自分の五感で情報を仕入れてくることです。書くのは簡単ですが、やってみると大変手間と時間がかかります。
しかし、近くの八百屋で誰でも買えるようなお手軽食材を買ってくるだけでは、よっぽど料理の腕が高くないと、おいしい料理にするのは難しい。情報についていえば、インターネットですぐに手に入るものは、情報材としての価値が相対的に下がります。ほかの情報料理人との差別化をしたかったら、情報そのものにもこだわり、その仕入れに手間と時間をかけるべきでしょう。
私自身は、インターネット以外に紙媒体(新聞、雑誌、単行本など)からの仕入れを意識的に重視しています。そうすれば「インターネットがあれば十分」と紙媒体にほとんど接しない人よりも、情報材仕入れの点で優位に立つことができるからです。
また、人に会うことや、現場に行くことも大事です。現在は事情があって意識的に時間を減らしていますが、本当はもっと増やしたいなと思っていることです。
さて、もう1つ情報材の仕入れについて留意したいのは「多様性」です。メニューを考える時、肉、魚、野菜と多種多様の食材を仕入れることができればできるほど、バリエーション豊富なメニューを考案できますよね。ところが、私は「魚」しか仕入れていないとなったら、メニューの幅がずいぶん狭くなってきます。
もちろん、創造性と料理の腕を発揮すれば、限定された食材でも多様なメニューを生み出せるとは思います。しかし、選択肢はたくさんあるに越したことはない。基本的に、さまざまな食材を取りそろえられる方がいいわけです。
情報でも同様に、できるだけ広範囲の異質な分野の情報材を仕入れることが、「おいしい料理」作りに役立ちます。産地が違えば食材の味や食感も微妙に異なるように、同種の情報も情報源によって切り口が違いますから、情報源も多様化させるとモアベターでしょう。
口で言うのは簡単、実践するのはめちゃくちゃ大変なことを申し上げているわけですが、どんな道にせよ、プロを目指すなら、人生のすべて(=時間)を捧げるくらいの覚悟が必要だと思います。私は、まだまだ大したことのない情報料理人ですので、偉そうなことはほんとは言えないんですけれども。
「情報」を制するものがビジネスを制す! ビジネスで高い成果を出すためには、情報をいかに的確に収集、整理、分析、解釈するかにかかっています。膨大な情報があふれる今だからこそ、情報力はビジネスパーソンの必須能力。本セミナーでは、「情報力」を磨き、高めるノウハウを提供します。
※当日、参加者の方全員に講師松尾順氏監修本『先読みできる!情報力トレーニング』を進呈します。
有限会社シャープマインド マーケティング・プロデューサー。福岡県出身、早稲田大学商学部卒。ニールセン・ジャパン、CRC総合研究所で調査・コンサルティングに従事。その後、電通ワンダーマンにて各種リサーチ、マーケティング企画、CRMプロジェクトのプロデュースを手がける。2001年有限会社シャープマインドを設立し、現在はマーケティングリサーチ、広告・販売促進のプランニング、CRMコンサルティング等を主要業務とし活躍中する一方、セミナーや執筆活動も手掛けている。
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.