「RICEの法則」を目標と目的を区別して説明する説明書を書く悩み解決相談室(2/2 ページ)

» 2012年06月19日 17時05分 公開
[開米瑞浩,Business Media 誠]
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目標達成までの手段をRICEの法則に当てはめてみよう

 というわけで今回の課題テキストに戻ってRICEの法則の情報をこのモデルによって構造化すると、下図のようになります。

 比べてみると、課題テキストの原文では、現況、目的、目標のいずれもはっきり明確に区別した形では書いていないことが分かります。これを区別しておかないと、「何のため(目的)に何をする(手段)のか」ということが本当には理解されませんし、「実は目的がもう無くなっちゃったんだけれど、業務マニュアルには書いてあるからやっておこう」といった、必要もない仕事を延々とやり続けるような事態も起きやすくなります。

 目的は未来の好ましい状態です。そして、目標はそこに向かって状態を変えていく途中の到達点。これはビジネス文書でも頻繁に登場する概念なので、区別して使ってみてください。


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 IT技術者の業務経験を通して「読解力・図解力」スキルの再教育の必要性を認識し、2003年からその著述・教育業務を開始。2008年は、「専門知識を教える技術」をメインテーマにして研修・コンサルティングを実施中。近著に『ITの専門知識を素人に教える技』『図解 大人の「説明力!」』、『頭のいい「教え方」 すごいコツ!』


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