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» 2010年08月04日 16時40分 UPDATE

サーバ投資は2010年も低調でOracleは苦戦――米TheInfoPro調べ

企業の予算不足と仮想化の採用拡大によって物理サーバの売り上げはスローダウンし、戦略的価格で勝負するDellやUCSを打ち出すCiscoは危機を乗り切る一方、Sunのハードウェアを擁するOracleは苦戦するとTheInfoProはみている。

[Jeffrey Burt,eWEEK]
eWEEK

 企業が新たな財務状況を受け入れる中、サーバベンダーは引き続き厳しいビジネス環境に置かれ、米Dellと米Cisco Systemsはこの苦境を乗り切れるが、米Oracleのハードウェア戦略は失敗するかもしれない――。米市場調査会社のTheInfoProがこんな報告書を発表した。

 TheInfoProが8月2日に発表したサーバ市場調査報告で、企業がIT投資を引き続き控え、IT部門にコスト削減の方法を探らせていることが明らかになった。仮想化技術の採用拡大も伴って、サーバ市場の売り上げは低迷しているという。

 TheInfoProでサーバ調査のマネージングディレクターを務めるボブ・ギル氏は米eWEEKのインタビューに答えて「今年は厳しい年になりそうだ。調査対象の多くが、2010年は2007年よりも投資を控えると答えた。(中略)つまり、予算がなければ投資はしないということだ」と語った。

 この調査結果は、何人かの業界関係者の意見と正反対のものだ。例えば、米Intelのポール・オッテリーニCEOは7月13日、第2四半期の業績発表で、同社の記録的な好業績の多くは企業によるIT(サーバを含む)投資の増加によるものであり、この流れは続くとみていると語った。

 「第2四半期、企業による購買は復調した。(旧式の)マシンを保有するのは高くつくことだ」とオッテリーニ氏は会見で語った。

 オッテリーニ氏をはじめとするIT企業幹部やアナリストらは、企業がハードウェア刷新の必要から、サーバおよびPCへの投資を拡大すると予測する。企業は世界的な不況の下、通常よりも長くハードウェアの買い換えを控えていた。同時に、Intelや米AMDによる高性能で省電力が可能なプロセッサや米MicrosoftのWindows 7の登場などが、企業のさらなるIT投資意欲を高めるとみられている。

 だがTheInfoProの調査結果は、そうした予想に反するものだとギル氏は言う。この調査はFortune 1000企業に勤める252人の意思決定者を対象に行われた。対象者の多くにとって、目標は新サーバの購入ではなく、サーバの台数削減だという。回答者の39%が2010年には前年よりサーバ投資を控える計画だと答えた。一方、投資額を上げると答えたのは25%だった。

 さらに、55%が仮想化プロジェクトの主な目的は物理サーバの台数削減にあると答えた。

 「企業はサーバの必要性について再考している」とギル氏。同氏は、仮想化によって物理サーバの需要が継続的に落ちていると語った。

 サーバ支出のスローダウンはベンダーに影響を与えるだろう。ギル氏は、最も影響を受けるのはOracleだと指摘する。同社のSun Microsystems製ハードウェアの売り上げは急速に低下しており、この状況はこのまま続くと同氏はみる。Oracle/Sunの顧客の約21%が競合への乗り換えを計画しており、26%が乗り換えを検討しているという。

 Oracleが2010年に74億ドルでSunを買収する前、ラリー・エリソンCEOがOracleはSunのハードウェアに注力し、米IBMを打ち負かすと繰り返し主張したにもかかわらず、Sunの顧客はOracleのハードウェア計画に不安を表明していた。

 それでも、Oracle/Sunの顧客の他社乗り換えへの関心は高まってはいるものの、そうした企業の多くは10年以上をかけてSunのインフラに何百万ドルも投資してきているため、乗り換えはすぐには始まらないだろうとギル氏は語った。

 そうした企業にとって、「20年かけて取得したものを簡単に手放せるものではない」とギル氏。乗り換えには18カ月以上かかるだろうが、検討はしていると同氏は語る。

 それに、すべてのSunの顧客がOracleによる買収で不幸になったわけではなく、Sunに長く求められていた安定性をOracleが与えたとみる顧客もいるとギル氏は語った。

 一方、競争価格の設定に集中しているDellが、停滞気味の予算と格闘している企業の関心を集めていることが調査結果に表れている。同社はあらゆるカテゴリで前年より高い顧客評価を得ている。

 企業は、包括的なデータセンターというアイデアにも関心を持っているようだ。包括的なデータセンターというのは、CiscoのUCS(Unified Computing System)のような、コンピューティング、ストレージ、ネットワーク、システム管理ソフト、仮想化技術を1つの統合的なパッケージにした製品のことだ。ギル氏は、統合作業がほとんど必要ない、簡易化された省力パッケージというアイデアにIT部門が反応していると語った。

 CiscoのUCSを年内に購入する計画だとした回答者は少ないが、今回の調査で最も言及された製品は包括的データセンターであり、Ciscoは最も興味深いベンダーという項目で3位だった。

 Ciscoが2010年にUCSの提供でデータセンター市場でのプレゼンスを拡大する以前の調査では、Ciscoの名前が挙がることはほとんどなかったとギル氏は言う。

 サーバソフトウェアに関しては、すべての領域で出資が拡大している。TheInfoProによると、特に米Red Hat、IBM、Microsoftが好調という。だが、ソフトウェアもハードウェアの統合に伴って2011年には停滞すると同社はみている。

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