ソニーの「マルチファンクションライト」を誰でも購入できるようになった。ソニーは当初、住宅メーカーなどB to Bに販路を限定していたが、3月30日にオープンしたクラウドファンディング&ECサイト「+Style」が取扱を開始している。
「マルチファンクションライト」は、ドーナツ状のLEDシーリングライトと中央に取り付ける「マルチファンクションユニット」を組みあわせ、IoTを駆使して多彩な機能を提供するユニークな照明器具だ。ユニットには、Wi-FI(IEEE802.11 b/g/n)や赤外線発光部、スピーカー(46mm径フルレンジ)、マイク、各種センサーを搭載しており、専用アプリを導入したスマートフォンからテレビやエアコンなどの家電製品を操作したり、スマートフォンの音楽を聴いたりすることができる。人感センサーも搭載しているため、人が入室すると照明やテレビを自動的にオンにするといった使い方も可能だ。
価格は、間接照明付きの「LGTC-100 照明キット」が6万4800円(税込)、間接照明なしの「LGTC-10 照明キット」は5万3800円。いずれも適用畳数は8畳相当で、専用リモコンおよび各種引掛シーリングに対応するアダプターが付属する。
3月30日に行われた「+Style」の発表会では、デザインオフィス「nendo」と協力してオリジナル製品を送り出す計画も明らかにしており、nendoの佐藤オオキ代表が現在手がけている第1弾コンセプト商品を紹介した。この中には、マルチファンクションライトのユニット部分だけを使ったオフィス向け多機能デスクライトが含まれていた。
「ユニットを土台にしてデスクライトにする。デスクに人が近づくと人感センサーで検知し、転がって点灯す。マイクとスピーカーを使い、デスク間の通話やBGMの再生、(赤外線で)ビジネスプロジェクターの操作といったことも考えられる」(佐藤氏)
もちろん、まだコンセプトの状態だが、マルチファンクションライトの開発を担当したソニー横沢氏によると、ユニット部を他社に供給することを検討しているという。またAPI(Application Programming Interface)を公開しているため、「他社製品でもマルチファンクションライトとつながる」(同氏)。一方、社内でも、Blu-ray Discレコーダーやテレビのコンパニオンアプリ「TV SideView」(現在はVideo&TV Side View)を用い、映像コンテンツに合わせて照明の色や明るさを変えるといったアイデアを検討中。今後、ソニーのIoT技術を活用した、ユニークな商品が登場するかもしれない。
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