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「Google Home」にIFTTT連携も――イッツコムの「インテリジェントホーム」を体験した(4/4 ページ)

» 2017年11月28日 06時00分 公開
[山本敦ITmedia]
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BtoBサービスや異業種連携も拡大中

 イッツコムではBtoB向けのIoTサービスにも力を入れている。その一例である「コネクテッド・ポータル」は民泊や貸し会議室などでの利用を想定したサービスだ。2016年の8月から11月にかけて実証実験を行い、2017年の1月から商用化がスタートした。

 インテリジェントホームと同様のプラットフォームをベースにしながら、1つの建物内に設置された複数のスマートロックやIPカメラをオーナーが一括管理できるようにインタフェースを改良した。特にクラウドサーバを活用したスマートキーの発行機能は民泊での利用に好評を得ているという。APIとしての提供も行っているので、事業者が構築した既存の宿泊管理システムにも容易に組み込める。「今後は家事代行や介護サービスを利用する個人が、業者のスタッフに自宅の鍵を開けるためのスマートキーを発行するためのサービスに応用できるだろう」と林田氏は話している。

BtoB向け「コネクテッド・ポータル」のスマートロック・スマートキーサービスは民泊事業者に好評を得ている

 イッツコムと異業種のパートナーも増えている。コネクテッドホームの新ブランド「Daiwa Connect」のプロジェクトを2018年1月に立ち上げる住宅総合メーカーの大和ハウス工業では、第1弾としてGoogle Homeとイッツコムのインテリジェントホームを活用したスマートホームサービスの実証実験を東京と大阪の展示場で実施する。また戸建住宅の依頼に対してDaiwa Connectを積極的に提案する施策も進めていくという。

 東急不動産ホールディングスと東急不動産、東急リバブルもそれぞれの顧客に対してイッツコムのインテリジェントホームと、連動するGoogle Homeのセットによるスマートホームサービスを商品に組み込んだパッケージをキャンペーン展開する。

 今後、インテリジェントホームをどのように強化していくのか。武田氏は現在、AIアシスタントを搭載するスマートスピーカーが国内でも注目を浴びるようになり、IoTサービスも攻め時を迎えていると実感しているようだ。「様々なIoTデバイスが音声で動かせるようになることが、大きな流れの変化を生むのでは」と武田氏は今後の展開に期待を寄せている。またスマートホームのサービスを広げていく中で、イッツコムではどのIoTデバイスで何ができるのか、ユーザーに向けて丁寧にメリットを伝えていくことも大事だという。ユーザーのフィードバックを得ながら、特定のカテゴリーに偏ることなく求められるものをしっかりと揃えていきたいと抱負を語った。

 Connected Designの新貝氏、林田氏も今後はアライアンスを活用した企業連携も重要な役割を担っていると話す。イッツコムとConnected Designは、2017年9月に設立された「コネクティッドホーム アライアンス」に加盟する企業だ。業界の垣根を越えた77社の企業が参加するアライアンスの中で、各事業者のサービスやデバイスが有機的につながることができれば、また新しいスマートホームの楽しみ方や価値が生まれていく可能性もある。両氏は「Connected Designとしてはこれからも常にオープンな姿勢で臨みながら、ユーザーが購入した機器をインテリジェントホームのプラットフォームで快適に安心して楽しめる環境を整えたていきたい」と口を揃えた。

 インテリジェントホームのサービスは2018年3月29日まで、東京・渋谷の東急百貨店東横店西館2階に設けられる「IoTスマートライフステージ」で体験できる。ぜひこの機会にイッツコムが提案するスマートホーム時代の豊かな暮らしに触れてみてはいかがだろうか。

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