iモードFeliCaで、サイフのカードは何枚減るか?

» 2004年06月23日 20時34分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 サイフの中に貯まった、クレジットカード、キャッシュカード、ポイントカード、マイレージカード、定期券に会員証……。「顧客ロイヤリティの向上」といえば聞こえはいいが、ユーザーのサイフは着実に重くなっている。

持ち歩いているカード、実に48枚。利用頻度が高かったり金融関係の重要なカードはサイフに入れているが、それだけでも15枚。薄い紙のカードやラミネート加工されたカードはまだいい。軽いし、かさばらないから。困るのはプラスチック製の固いカードだ。まず場所を取る。サイフのポケットがますますふくらむ。さらに割れる。顧客ロイヤリティを上げるはずのメンバーズカードも、あまり分厚いプラスチックカードだと「もうこの店には行きたくない」とさえ感じてしまう

 カードの枚数を減らしてサイフをダイエットする方法はないものか。最初に考えたのは、複数の機能が1枚にまとまった「ジョイントカード」を使うことだ。

 郵便貯金とJALのマイレージカードが1つになったJMB郵貯カード、Edy機能も付いたANAマイレージクラブ、ツタヤの会員証とJCBのクレジットが1つになったTSUTAYA Wカード──。これらは便利なのだが、申し込みがけっこう面倒なのとクレジットカードがやたら増えてしまうのが玉に瑕。

 そんな中、ドコモが画期的なサービスを始める。506iC/900iCという新型携帯電話で使えるiモードFeliCaサービスでは、各種カード機能を携帯の中に入れられるという(6月16日の記事参照)。たくさんあってかさばったカードが、携帯1つで済んでしまうのかもしれないのだ。

まずは48枚が3枚+α減少

 とはいっても、どんなカードでも携帯に入れられるわけではない。サービスの提供元──ANAマイレージクラブなら全日空がiモードFeliCaにサービスを提供する必要がある。

 では、持ち歩く必要がなくなるのはどのカードか。iモードFeliCa対応を発表したのは39社。うち、持っているカードがどれだけ減るかを数えてみると……。

JALマイレージカード×
ANAマイレージカード×
さくらや(家電量販)ポイントカード×
ビックカメラ(家電量販)ポイントカード
ヨドバシカメラポイントカード×
ハンズポイントカード×
ミナミ(スポーツ用品)ポイントカード×
コンタクトショップポイントカード×
マンガ喫茶スタンプカード×
ABCマート(靴店)ポイントカード×
BEAMS(衣料品店)ポイントカード×
ベネトンポイントカード×
CLUB ON(西武)ポイントカード×
ドン・キホーテポイントカード×
マツモトキヨシポイントカード
生協ポイントカード×

Suica(JR)
パスネット(私鉄・地下鉄)
Edy

郵便貯金キャッシュカード×
東京三菱銀行
その他、クレジットカード、キャッシュカード

ブックオフ会員証×
病院の診察カード×
スポーツクラブ会員証×
クリーニング店会員証×
ツタヤ(レンタルビデオ)会員証×
GEO(レンタルビデオ)会員証
社員証(入館証)×
主な手持ちのカード。よくこれだけのカードを持ち歩いているものだ。そのほか免許証やら図書カードやらが入っている

 48枚中、まずは3枚のカードは携帯と一体化できるようだ。ビックカメラのポイントカード、マツモトキヨシのポイントカード、GEOの会員証である。少々残念なのは全日空のiモードFeliCaサービスだ。携帯で国際線の搭乗手続きなどが行えるサービスを開始するが、マイレージカードの代わりにはならない。マイルを貯めるにはプラスチックカードを持って行かなくてはならないという。

 さて数年後を見据えるとどうか。2005年度後半にJR東日本がモバイルSuicaを導入する(4月13日の記事参照)。携帯がSuicaとして使えるようになるわけだ。これで1枚減。

 さらに2006年度から順次、パスネット、バス共通カード、Suicaの相互利用が可能になる予定(東京メトロの発表参照)。これにより、さらに1枚減る。

 東京三菱銀行は2005年度には、iモードFeliCaを使って携帯電話をキャッシュカードとして使えるようにする。磁気カードに比べて偽造などへのセキュリティも高い。そして、またカードが1枚減るわけだ。

 もちろんすべての会社がiモードFeliCaに対応したからといって、全部を携帯に入れ込むことはできない。FeliCaチップのメモリ容量に制限があるからだ。具体的にいくつのサービスを入れられるのかは、「アプリ次第だが2ケタ程度」(ドコモ)としている。

フリー領域の活用求む

 そのほかのカードを見ていくと、ほとんどが会員証とポイントカード。しかも大手企業というよりも「町の○○屋さん」に近い。こうした店舗に期待したいのが、ドコモやフェリカネットワークスへの申し込みなしでiモードFeliCaを利用できる「フリー領域」の活用だ。

 市販されているFeliCaリーダと組み合わせれば、ポイントカードや会員証なら簡易にできてしまうといわれている(2月19日の記事参照)。

ただしフリー領域は3個しか用意されていない。

 自社でシステムを構築するのが大変なら、NECやSCN(So-net)が進めているASPサービスを利用するのもいい。NECは携帯電話をポイントサービスや会員証代わりに使える「LightHolder」サービスを提供中(2003年9月9日の記事参照)。現在は赤外線を使って認証を行うが、12月にはiモードFeliCaにも対応させる予定だ。SCNは「m-Point」(仮称)というiモードFeliCaを使った小規模店舗向けポイントサービスの提供を検討している(2003年12月15日の記事参照)。

 こうしたサービスが普及してくれば、サイフからカードはさらに減る。さらにセキュリティも間違いなく向上する。唯一の懸念は“携帯をなくしたらどうする?”ということだけだ。とはいえ、カードの詰まったサイフは落としてしまえば終わりだが、携帯電話ならば「F900iC」の遠隔ロック機能のように“無効化”することもできる。

 1日も早く、大量のカードを持ち歩く必要がなくなってほしいものだ。

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