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» 2004年12月28日 21時46分 UPDATE

2004年を振り返る:「ゲーム機」「AVプレーヤー」になる携帯

携帯の「マルチメディア端末化」はさらに進んだ。900iにドラクエやFFが移植され、「着うたフル」を発表したauは「携帯がiPodを超える」とうたった。

[杉浦正武,ITmedia]

 2004年は、携帯の「マルチメディア端末化」が一層進んだ年だった。最新のハイエンド端末は一部ユーザーにとってゲーム機と化し、また一部のユーザーにはAVプレーヤーとして扱われた。

 これまでも、携帯の新機種が出るたびアプリ容量は拡大されてきた。だが、1つのマイルストーンになったのが900iシリーズだ。高機能化の結果として、ついにコンソールゲーム機のビッグタイトルが携帯向けに移植可能となった。かつての人気タイトル「ドラゴンクエスト」「ファイナルファンタジー」が900iにプリインストールされるとの発表は、多くのファンを驚かせた(2003年9月25日の記事参照)

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 「携帯の小さな画面でゲームが楽しめるのか」という懸念をよそに、“携帯でゲーム”という文化は浸透していった。900iユーザーは既存のユーザーよりゲームをプレイする時間が長いという調査が発表され(6月10日の記事参照)、ゲームに熱中するあまりすぐ携帯の電池が終わってしまうと嘆くユーザーが現われた(6月29日の記事参照)

 今年9月にNECが「N900i」の購入者にアンケートを行ったところ、「ドラゴンクエストが購入動機になった」と答えるユーザーが60%を上回るという結果が出た(9月24日の記事参照)。携帯を“ゲーム端末”とみなすユーザーは、機種変更後も端末リサイクルに応じない――という問題も指摘された(6月22日の記事参照)

 もちろん、ゲーム環境を充実させたのはドコモだけではない。KDDIは、8月からWIN端末向けにドラクエ、FFをプレイ可能にした(8月2日の記事参照)。「W21S」「W21SA」「W21K」とWIN+BREW端末のラインアップが揃うのに合わせて、対応アプリも続々と発表した(10月14日の記事参照)。ボーダフォンも、256KアプリVer.21Mアプリとアプリ容量を拡大している。

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 携帯ゲームが盛り上がりを見せるにつれ、課金方法にも変化が見られた。ドコモは、12月からコンテンツの「都度課金」に対応。KDDIやボーダフォンのように、1ゲーム売り切りの課金方式を採用することでコンテンツプロバイダのニーズに応えた(11月4日の記事参照)

着うたは「着うたフル」に進化

 もう1つの流れが、携帯の「AVプレーヤー化」だ。“着メロが何和音か”を競う時代はいつしか過ぎ、“ミュージックプレーヤーとしての音質”を競う時代に突入した。

 この分野でトレンドを引っ張ったのは、KDDIだ。ほかのキャリアに先行して開始した「着うた」サービスは、7月の時点で累計ダウンロードが1億を超えるなど、(7月9日の記事参照)、同社を代表するコンテンツに成長した。

 KDDIの攻勢は続く。10月には、サビの部分だけを切り取って配信するのではなく、1曲まるごと着うたとして配信する「着うたフル」を発表(10月13日の記事参照)。最新コーデックである「aacPlus」を採用し、これに対応した端末をリリースするとともに、著作権保護などの仕組みも整備することで“音楽配信”への扉を開いた。

 携帯キャリアが音楽配信できるようになった背景には、携帯料金の「定額制」導入もあった。KDDIの小野寺正社長は、「着うたフルは我々の執念みたいなサービス」と語り、「携帯はiPodを超える」と胸をはった(10月13日の記事参照)

 着うたフルは11月19日から開始されたが、開始3週間で36万ダウンロードを突破するなど、まずまずの滑り出しを見せている(12月15日の記事参照)

 ドコモは、キャリアとしての目立った対応というより、各機種ベースで音楽再生機能の向上が見られる。例えば「F900i」は、AACエンコードの楽曲を再生する機能を備えた(7月22日の記事参照)。アップルコンピュータのデジタルジュークボックスソフト「iTunes」などでCDの楽曲をAACファイルに変換、miniSDに保存すれば携帯で再生可能とあって、多くのユーザーの関心を集めた。

 901iシリーズからは、全機種が音楽再生機能に対応(12月16日の記事参照)。「F901iC」には、エンコード〜保存の一連の作業を容易にするPC連携ソフトも用意されている(12月22日の記事参照)。また“音楽再生”に焦点を絞った端末として、「Music PORTER」もリリースした。

 ボーダフォンも、音楽配信の流れに追随。11月から定額制を導入すると共に(11月10日の記事参照)、長さ90秒ほどの「着うた/ロングバージョン」の提供を開始した。フタを開けてみると、コンテンツプロバイダによっては1曲まるごとのフルバージョン楽曲も提供していた(12月8日の記事参照)

 一時期は、携帯のマルチメディア化といえば「カメラを搭載して写真をメールできる」ことだった。しかし2005年は、ゲーム機能や音楽再生機能がますますユーザーに重要視されるようになるだろう。

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