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» 2008年08月14日 07時00分 UPDATE

「X02NK」ロードテスト:第9回 X02NK+公衆無線LANの活用で、パケ代を浮かせてみる

ノキアの「X02NK」は、802.11b/g対応の無線LAN機能を搭載している。ソフトバンクモバイルにスマートフォン向け2段階パケット定額プランが登場したことを受け、無線LANをうまく使ったパケ代節約術をご紹介しよう。

[坪山博貴,ITmedia]

 無線LANの搭載は、「X02NK」の魅力的な機能の1つだ。自宅やオフィスなどではもちろん、出先でも公衆無線LANのサービスエリアを活用すれば、パケット料金を節約しながら快適にインターネットを楽しめる。

Photo オープンなインターネットを楽しめるノキアの「X02NK」


 X02NKは802.11b/g対応の無線LAN機能を内蔵している。これまではパケット定額プランの料金が固定だったため、通信速度の面で不満がなければ「3Gのパケット接続でいいや」と思っていた。しかしiPhone 3Gの余波で2段階定額制の「パケット定額フル」を利用可能になり、状況は変わってきた。

 出先で無線LANを利用するとなると、たいていは有料の公衆無線LANサービスを利用することになる。最近では月々500円程度のサービスも増えており、リーズナブルなコストで利用可能だ。「パケット定額フル」は1695〜5985円/月のサービスで、使いようによっては月額最大4300円を節約ができる。それを思えば有料の公衆無線LANサービスを併用するのもも悪くない選択肢だ。ただ、アクセスポイントの数を考えると、出先での利用については現状、都市圏が前提になるかもしれない。

Photo Gmailアプリを起動したところ。X02NKは必要な時にインターネット接続を行うオンデマンド方式で、ブラウザ認証だとかなり不便だ

 課題は、ほとんどの公衆無線LANサービスのアクセスポイント利用時に必要となるブラウザ認証だ。WebにアクセスするたびにIDとパスワードを入力するのは面倒であり、そもそもX02NKのインターネット接続は、アプリが必要な時に接続するオンデマンド方式のため、メール送受信時のブラウザ認証は不便極まりない。さきにブラウザを起動してブラウザ認証を実行し、ブラウザを起動したままメーラーを起動して――という手順を踏む必要があるのだ。

 このブラウザ認証の問題を一気に解決するのが「DeviceScape」だ。DeviceScapeは接続IDやパスワードなどをインターネット上に保管しておく、ちょっと変わった無線LANの自動ログインツール。設定はPCで行え、設定情報をPCと共有することが可能だ。ちなみに公衆無線LANサービスのアクセスポイントに接続するためのESS-IDやWEPキーなども、X02NK側で設定する必要はない。DeviceScapeを利用した無線スポットへの接続は、アクセスポイントの1つのように振る舞うので、オンデマンド接続でもほとんど不便を感じない。3Gパケット接続の代わりにDeviceScapeを選ぶだけで、公衆無線LANサービスに自動でログインするので、余分な手間が一切かからない。

sa_xnk02.jpgPhoto DeviceScapeを使用すると、登録した公衆無線LANサービスを利用できる時のみ、アクセスポイントとしてDeviceScapeが表示される(左)。アクセスポイントとしてDeviceScapeを選択すると、ほんの数秒でログイン処理まで自動で行いインターネット接続が可能になる(右)

 ちなみにDeviceScapeは国内では「BBモバイルポイント」「Livedoorワイヤレス」「HOTSPOT」「MoperaU(Mzone)」「FON」など、主要な公衆無線LANサービスに対応している。

sa_xnk04.jpgPhoto これがDeviceScape。接続IDやパスワードはインターネットに保存しておけるので、設定できる項目も最小限。DeviceScape自体はWindows/Mac OS/Windows Mobile/iPod touchなどにも対応している


Photo PCのWebブラウザ上でのDeviceScape設定画面。設定はDeviceScapeのサイト(http://devicescape.com)に接続して行う。日本語には対応していないが、設定でとまどうことはないだろう

 DeviceScapeの機能だけでなく、無線LAN利用時のX02NKの使い勝手のよさも見逃せない。待受画面からワンタッチで無線LANのスキャンが行えるので、今いる場所がサービスエリアかどうかを即座にチェックでき、スキャンの停止も簡単だ。この使い勝手のよさがなければ、筆者も積極的に無線LANを活用しようと思わなかったかもしれない。実際、これまで利用してきた無線LAN内蔵のWindows Mobile端末では、このような快適さでは使えなかった。

sa_xnk07.jpgsa_xnk08.jpgPhoto 左の画面で「WLAN〜」を選択し、決定キーを押すだけで公衆無線LANサービスのアクセスポイントを検索し始める。DeviceScapeで接続できるアクセスポイントが見つかると、中央の画面が表示される。再度決定キーを押すとブラウザを起動でき、スキャンを無効化することも可能だ

 3Gのパケット接続を積極的に減らしたいなら、アプリのデフォルトの接続先をDeviceScapeに変更するか、接続時に選択する設定に変更すればいい。なお、YouTubeアプリはRealPlayerを呼び出しており、RealPlayerの接続先は別に設定が必要なので、こちらも設定を忘れないように注意したい。

 S!メールは無線LAN接続時には受信できないが、MMS受信を「手動」に設定しておけば無料受信分だけを自動受信するので、必要なメールだけ全文受信するように設定すれば、パケット料金を最小限に抑えられる。この点はソフトバンクモバイル端末ならではのメリットといえるだろう。

sa_xnk10.jpgPhoto これはRealPlayerの設定画面。DeviceScapeに設定しておけば“気がつかずに3Gパケットで接続する”という事態を避けられる(左)。MMSは受信設定を「手動」にしておけば通知だけを自動受信する。メールの全文が自動受信されないだけで、通知はリアルタイムだ(右)

 無線LANを中心にX02NKを使い始めた筆者が利用している公衆無線LANサービスは「BBモバイルポイント」「livedoor Wireless」「MoperaU」だ。今までの“どこでも接続できる”自由は奪われた気がするが、移動時に楽しんでいるポッドキャストは自宅で事前にまとめてダウンロードしておくようにしているし、仕事関係のメールはGmailを経由してS!メールに転送して通知させ、必要な時には駅などのアクセスポイントでGmailアプリを立ち上げて送受信するようにした。

 筆者の場合、都内の移動が中心になっていることもあるが、出先でさっと無線LANを使えるかどうかを判断でき、停車中の電車の車内でもDeviscapeのおかげでさくっとメールを送受信できたりするので、今のところはひどく困る事態に陥ることなく利用できている。

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