白戸家、パズドラ、地域限定……スマホ関連CMの最新事情佐野正弘のスマホビジネス文化論(1/3 ページ)

» 2014年04月07日 20時58分 公開
[佐野正弘,ITmedia]

 テレビを見ていると、連日スマートフォンに関連する何かしらのCMを目にする。スマートフォンの普及で競争が激化する携帯電話キャリアだけでなく、アプリベンダーなども積極的にテレビCMを利用し始めた。テレビCMと携帯電話・モバイル業界の関係が以前よりも深くなりつつあるようだ。現在におけるスマートフォン関連のテレビCM事情を追いかけてみよう。

好感度トップ3を独占、キャリアのCMは常に人気

 最近は存在感の低下が指摘されるようになったとはいえ、同じ映像番組を、多くの人が一斉に視聴できるテレビ放送は、今なお大きな影響力を持つメディアである。その影響力の大きさから、テレビCMは非常に有効的な宣伝手法として長きにわたって活用されてきた。

 携帯電話キャリアも、そのテレビCMを積極的に活用している企業の1つだ。ご存じの通り、キャリア各社は1年を通してテレビCMを頻繁に放映し、全国的にサービスやキャンペーンを告知するなどして、知名度を向上させ、サービス利用を拡大している。

photo 犬のお父さん(右)が登場する白戸家のCMは、ソフトバンクモバイルの定番シリーズとして定着した
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白戸家が出演するソフトバンクモバイルの最新CM

 そうしたことからキャリアのCMは、各種CM好感度調査においても、常に上位に顔を出す存在となっている。それを象徴しているのが、ソフトバンクモバイルの「白戸家」シリーズだろう。同シリーズは2007年より始まり、同社CMの看板シリーズとなっている。犬の“お父さん”ら4人家族が、コメディータッチな内容でソフトバンクモバイルのサービスをアピールする姿は、いまや日本中に浸透している。

 白戸家シリーズの人気によって、ソフトバンクモバイルのテレビCMは非常に高い人気を博している。その例として、CM総合研究所が発表している「銘柄別CM好感度TOP10」を見ると、2013年度まで7年連続で1位を受賞しているのが分かる。

photo 2013年度銘柄別CM好感度TOP10(CM総合研究所調べ)

 高い好感度を示しているのは、ソフトバンクモバイルだけではない。実際、2013年の銘柄別好感度TOP10を見ると、1位にソフトバンクモバイル、2位にKDDI(au)、3位にNTTドコモが入っており、主要3キャリアが上位を独占している。公開されている2008年までのランキングを確認しても、3キャリアの好感度がランキングの5位以下に落ちたことはない。キャリア各社のテレビCMがいかに高い人気を博しているかが理解できるだろう。

“白戸家”に拮抗する“お化け”や“ツートップ”

 白戸家の人気が長い間継続しているキャリアのテレビCMだが、2013年からその傾向にやや変化が見られるようになってきた。同じくCM総合研究所が発表している、銘柄別CM好感度TOP10を確認すると、2013年10月〜11月の2カ月間、KDDIがソフトバンクモバイルを抜き、トップに躍り出ているのだ。

 あくまで筆者の主観になるが、この時期のCM内容を振り返ると、KDDIはオリジナルキャラクター「モッタイナイおばけ」を起用するなど、コミカルで印象に残りやすい内容のものが多かったように思う。それに対しソフトバンクモバイルはこの時期、2013年に大ヒットしたドラマ「半沢直樹」を意識し、俳優の堺正人らを起用した内容のCMを展開し始めた。ただこの路線はドラマを見ていないとやや分かりにくい内容であったようにも感じる。そうした傾向の違いが、好感度ランキングにも影響したといえるかもしれない。

photo KDDIはコミカルさと独特のフレーズが印象に残る「モッタイナイおばけ」(左)のCMで、ソフトバンクモバイルを上回る好感度を獲得した

 また別の調査になるが、プラスアルファコンサルティングがTwitterのデータから分析した、2014年1月のCM好感度ランキングによると、通信キャリアの学割商戦CMで最も人気が高かったのはNTTドコモであった。その理由として同社は、英国のバンドグループ「ワン・ダイレクション」の起用により、ターゲットとなる若者世代に共感や感動を与えたことが勝因になった――と、されている。

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「ドコモの学割」CM

 ドコモは2013年の“ツートップ戦略”の際にも、クロアチア出身のチェロ2人組「2CELLOS」を起用し、チェロの演奏バトルを繰り広げながら端末の特徴をアピールするCMで話題をさらった。他社のコミカル路線とは一線を画したCM展開が、評価されたようだ。

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