前回の「PC使わずiPhoneからAndroidへ連絡先や画像を移行するには?」につづき、その逆となるAndroidからiPhoneへのデータ移行方法を紹介します。
PC使わずiPhoneからAndroidへ連絡先や画像を移行するには?
入手したiPhoneが初期設定前の状態なら「MOVE to iOS」を使うのがオススメです。2015年9月にリリースされたAndroid用アプリで、手順もシンプルです。まずはAndorid側でアプリをインストールし、iPhone側は初期設定に出てくる「Appとデータ」の項目で、「Androidからデータを復元」を選択してください。
iPhoneの画面に10桁の数字が表示されますので、Andorid側でその数字を入力していきます。あとは転送が完了するのを待ちましょう。この時、iPhoneとAndroidは同じWi-Fi環境にあることが必要です。通信を介してデータを移動させているので、当然といえば当然ですね。
今回は転送するデータ量が少なかったので1分ほどで移行が完了しました。画像のデータ容量が多い場合は時間がかかると思うのでそれなりの覚悟が必要です。余談ですが、転送終了後、Android端末側に「このAndroidフォンは、Apple Storeにお持ちいただければ無料でリサイクルできます。」と最高の煽り文句が出てきます。行間を堪能しましょう。
すでにiPhoneの初期設定が済んでいる場合は、MOVE to iOSを使うことができません。その場合はGoogleアカウントを使って移行するのがベストな方法といえます。
iPhoneの「設定」アプリ→「メール/連絡先/カレンダー」→「アカウントを追加」→「Google」を選択し、Android端末で使っていたGoogleアカウントのメールアドレス・パスワードを入力します。
画像の移行もGoogleアカウントを使った方がスマートです。Android端末の「Googleフォト」アプリを使用し、画像をWi-Fi経由でアップロードしてください。その後、iPhoneにてGoogleフォトアプリをインストールし、Googleアカウントを再度設定すれば完了です。
PCを使うのであれば、Androidの音楽データをPCのiTunesに取り込み、iPhoneとiTunesを同期することができます。しかし、お題はあくまで「PCを使わない」。調べたところ、非常に難しいことが分かりました。iPhoneの「ミュージック」アプリに曲を入れるには、iTunesを介する必要がありますが、現状AndroidでiTunesを使う術がありません。消去法で考えていくと、「クラウドストレージに音楽データをアップロードし、そこにiPhoneでアクセスして聞く」という方法が思いつきますが、著作権の付いた音楽データをクラウドストレージ(=インターネット)にアップロードするのは、私的利用の範囲内とはいえグレーゾーン。
iPhone→Androidでの音楽移行も鬼門でしたが、逆のパターンの今回も、同じように難しいと言えるでしょう。
LINEや各種ゲームなどはそれぞれのアプリ内でデータを保存し、移行します。データを消去しないためにも、iPhoneですべてのアプリのデータの復元を確認してから、旧Android端末は初期化した方がいいでしょう。
MOVE to iOSの登場によって、データ移行の手順はかなりシンプルになったように思います。しかし、「iPhoneの初期設定時でないと使えない」「音楽データの移行が事実上PCが必須となる」など、課題も多く残っているのは確か。大切なデータを守るためにも、移行は慎重に確認しながら行うといいでしょう。
(文:モバイルプリンス)
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