ホントは使える? 東京メトロ全駅で「WiMAX 2+」エリアを調査5分で知る最近のモバイルデータ通信事情(3/4 ページ)

» 2017年11月09日 16時50分 公開
[島田純ITmedia]

半蔵門線(渋谷〜押上間)

 東京メトロの路線の中でも他社(東急電鉄や東武鉄道)の車両に出会う確率が高めの半蔵門線では、14駅13駅のホームでWiMAX 2+の電波をつかみました。唯一、通信できなかったのは銀座線でも通信できなかった三越前駅です。

半蔵門線(渋谷〜押上間)の結果
駅名 電波状況
渋谷駅(東急電鉄管理)
表参道駅
青山一丁目駅
永田町駅
半蔵門駅
九段下駅
神保町駅
大手町駅
三越前駅 ×
水天宮前駅
清澄白河駅
住吉駅
錦糸町駅
押上駅

南北線(目黒〜赤羽岩淵間)

 東京メトロ(旧・営団地下鉄)の路線で初めて自動運転によるワンマン運転を開始した南北線では、全駅のホームでWiMAX 2+の電波をつかみました。東京メトロ全体でも2番目に新しい路線なので、対応がしやすかったのでしょうか……?

南北線(目黒〜赤羽岩淵間)の結果
駅名 電波状況
目黒駅(東急電鉄管理)
白金台駅
白金高輪駅
麻布十番駅
六本木一丁目駅
溜池山王駅
永田町駅
四ッ谷駅
市ヶ谷駅
飯田橋駅
後楽園駅
東大前駅
本駒込駅
駒込駅
西ヶ原駅
王子駅
王子神谷駅
志茂駅
赤羽岩淵駅

副都心線(和光市〜渋谷間)

 東京メトロの中でも一番新しい路線である副都心線では、16駅中12駅のホームでWiMAX 2+の電波をつかみました。電波をつかまなかったのは、有楽町線との共有区間である地下鉄成増駅、地下鉄赤塚、平和台駅、氷川台駅の4つです。それ以外の駅は、池袋駅を除き比較的新しい駅なのでWiMAX 2+に対応しやすかったのかもしれません。

副都心線(和光市〜渋谷間)の結果
駅名 電波状況
和光市駅 (地上駅、東武鉄道管理)
地下鉄成増駅 ×
地下鉄赤塚駅 ×
平和台駅 ×
氷川台駅 ×
小竹向原駅
千川駅
要町駅
池袋駅
雑司ヶ谷駅
西早稲田駅
東新宿駅
新宿三丁目駅
北参道駅
明治神宮前(原宿)駅
渋谷駅(東急電鉄管理)
和光市駅 有楽町線と副都心線の起点となる和光市駅でも使える

 以上のように、東京メトロの全189駅(地上駅、他社管理駅を含む)のうち、10月15日時点でWiMAX 2+がホームで利用できる駅は約160を数えます。公表されている、実に約32倍もの駅で既に使えるのです。特に、千代田線と南北線では全駅対応を果たしています。

 なお、2016年3月にUQがプレス発表している通り、都営地下鉄(東京都交通局)では他社が管理する駅を除く全駅のホームでWiMAX 2+が使えるようになっています。そのことを加味すると、東京の地下鉄の大多数の駅ホームでWiMAX 2+が使えると言っても差し支えない状況です。

 ただ、地下駅間での通信ということになると、ホームほどには対応が進んでいません。「ほぼ全駅のホームで使えること=移動中も快適通信」とはいえない状況なのです。

 ただ、そんなWiMAX 2+の弱点をカバーするかのような動きが一部の地下鉄路線で確認できました。例えば、都営浅草線の一部区間(馬込駅〜三田駅間など)では、トンネル区間でも途切れずにWiMAX 2+の通信ができることを確認しています。

 電車が出発してトンネル区間に入ると電波が少し弱まりますが、その後すぐに電波が強くなり、次の駅に到着するまで電波が極端に弱くなったり圏外になったりことはありません。

都営浅草線の泉岳寺〜高輪間の移動中のWiMAX 2+通信状況

 このような取り組みは、限られた一部の区間でのみ提供されているようで、今回のメインである東京メトロの駅間では確認することができませんでした(見逃しただけかもしれませんが……)。

 今後、トンネル区間の電波改善をどのように行うのか、UQは具体的な情報を公開していませんが、WiMAX 2+の使える駅ホーム、そして駅間をどんどん増やしていくことを期待したいところです。

余談

 ほぼ1日中電車に乗りっぱなしだった今回の調査。一番辛かったのは、東西線と有楽町線をまたいだ移動です。

 両路線を乗り継ぐ方法の1つに「有楽町線の終点の新木場駅でJR京葉線に乗り換え→西船橋駅に移動」というありふれたものがありますが、乗り換えなしで新木場駅から西船橋駅に移動できる電車は(休日のためか)本数が少なく、1本逃すと次の電車までかなり待つことになります。

 そんな中、乗り換え途中に見つけた駅そば屋に駆け込んで昼食をとりました。乗り換え時間が迫るというプレッシャーとの戦いでしたが、乗り換え予定の電車には何とか間に合いました。


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