東京メトロは、2020年までに全線の全車両にWi-Fi公衆(無線LAN)サービスを導入することを発表しました。この件については「ITmedia NEWS」でも取り上げています。
このニュースは配信元の東京メトロが「訪日外国人向けにWi-Fiを提供」という旨を強調していたためインバウンド向けだと思われていますが、筆者は国内ユーザー向けの公衆Wi-Fiサービスも使えるようになることを期待しています。
このWi-Fiサービスは、銀座線などの一部車両などに既に導入済みで、訪日外国人向け無料Wi-Fiサービスの他、「docomo Wi-Fi」や「Wi2」使えるようになっています(実際に両サービスのSSIDも検出できます)。
駅間も含めて、地下鉄ではほぼ全区間で携帯電話が使えるようになりました。そのため「docomo Wi-FiやWi2が使えるようになった!」と言っても、大したインパクトはありません。
それでもデータ通信を“逃がす”手段ができたことで、地下鉄での移動中にも気兼ねなく動画を見たり大容量ファイルのやりとりをしたりできるようになる可能性があります。「可能性」としているのは、このWi-Fiサービスが携帯電話と同様に朝夕のラッシュ時間帯には通信しづらい状況になると思われるからです。
今では「アタリマエ」となった都内の地下鉄の携帯電話エリア化ですが、ちょっと前までは携帯電話すら使えなかったのです。
モバイル通信サービスが手放せない筆者は、地下鉄の駅間がエリア化されるまでは少し遠回りでも通信が使えるルートを選んで移動することがほとんどでした。しかし、都営地下鉄と東京メトロが2012年3月に駅間のエリア化をごくごく一部を除き完了したことによって、目的地に最短距離で移動できるようになりました。
今回のWi-Fiの件も含めて、より充実した通信ネットワークを地下鉄で使えるようになることは、嬉しい限りです。
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