OPPOの「Find X」……といえば、もう画質とかカメラ機能とかは後回しにして、この話からはじめなければなりますまい。
ぜひ動画で。
スライド式カメラ。必要な時に、うにーっとせり出してくるというギミック。これが大きな特徴。
なぜこんな機構を取り入れたのか。
理由はシンプル。「全画面スマホ」を目指したのだ。
Appleは「iPhone X」で全画面スマホを目指したが、インカメラを搭載する場所を確保するために上方に「切り欠き」(ノッチ)をつけざるを得なかった。上部の縁だけを厚めにすればノッチは不要だったのだが、上下左右全部の縁を同じ幅にしたかったのだろう。
これにはいろいろと文句も出たが、多くのメーカーが追随した。一方で、左右の縁は極狭としつつ、上下にちょっと縁をつけてそこにインカメラを入れることでノッチを回避した端末もあった。
でも、OPPOはちょっと斜め上の解決を図ったのである。「ノッチがイヤなら、カメラが必要な時だけせり出てくればいいじゃん!」と。
こうすれば普段は全画面で、カメラ機能をオンにしたときだけカメラがせり出てくる。こんな風に。
いやあ、こんな力業で、メカ的な機構で解決するとは、思いついても普通はやらないわなあ。
そういう意味ではもうめちゃ面白い。
カメラアプリのみならず、カメラ機能が必要なときにせり出るので、顔認識でのロック解除を使うと、Find Xを使うたびに「ウニッ」とカメラがせり上がり、認証を終えるとすっと下がる。
スライディング機構の耐久性は30万回以上だそう。まあその点、普通に使う上では心配はないだろう。
カメラ機能とスライディング機構、という点で不安だったのは「タイムラグ」。カメラ部がせり上がる時間の分、待たされてイライラするといやだな、と。
それ、まったくの杞憂だった。どのスマホでもカメラアプリを起動して撮影可能になるまで1秒弱くらいタイムラグがある。カメラのせり上がりもほぼその時間で終わるので、カメラ起動にかかる時間は全く意識しなくてすむのだ。
これだったら良い。
まあ、持ち方が悪いと、指にせり出たカメラが当たってビックリすることがあるくらい。
アウトカメラはカメラ部のカーブや質感が非常によくて、ちょっとカッコいい。
もし難点があるとしたら、厚みくらいか。カメラ部をモニタと背面の外装で挟み込んでいるので両端が丸く処理されていて分かりづらいけれど、ちょっと厚いかな、とは思う。
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